住宅ローンは自分で情報収集を!!

住宅ローンフラット

 

不動産会社にマイホームの購入相談をすると、必ず住宅ローンを紹介してくれます。しかし、それがすべてではありません。慎重に探してみれば、それより有利な条件で利用できるローンが見つかることもあります。わずかな金利差でも、20年、30年の間にはたいへんな支払差額が生じるので、どこがどんなローンを実施しているのか、ひと通りは確認しておくべきです。

 

具体的には、次のようなステップを踏んでください。まずは、自分たちにはどんなタイプのローンが向いているのかをあらかじめ整理しておき、それに見合った住宅ローンがどこにあるのかを探していきます。やみくもに情報を集めても、効率的とはいえません。また、最近ではインターネットで簡単にそのような情報収集もできるようになっています。

 

 

提携ローンがベストだとは限らない!!

不動産業者などで紹介してくれる住宅ローンはそ、の会社と提携している金融機関のものが多いのです。それを提携ローンと言います。提携ローンの場合、その不動産会社が扱う物件であれば、物件の審査が不要になるなどの大きなメリットがあるのは事実です。銀行の担当者も手続きに慣れているので、手間ヒマがかからず何かと便利なのです。非提携ローンとは大きな違いがあのです。

 

銀行の担当者は必ずといっていいほど、「ウチの提携ローンは、どこよりも金利が低い」「あなたの条件では一般のローンは難しい面がありますが、ウチの提携ローンなら大丈夫ですよ」などと推奨してきます。実際、金利などの条件面でも一般のローンより有利な内容になっていることが多いのですが、それでも、まめに探してみると、それ以上に有利なローンが見つかることがあります。担当者としては、提携ローンにしてくれれば、何かとラクなので勧めているという面がありますから、鵜呑みにしないほうがいいでしょう。

 

 

 

公的融資中心から民間融資中心の流れになっている!!

住宅ローン

 

10数年ほど前までは、住宅ローンは原則的に固定金利で金利水準も低い旧住宅金融公庫の融資から利用すれば間違いなかったのですが、最近の住宅金融支援機構は原則的に個人向け融資を廃止しており、民間融資中心の時代になっています。

 

現在も財形融資、自治体融資などの公的融資もありますが、利用者はかつてほどではないようです。民問でさまざまなローンが登場してきたことに加え、自治体の財政難もあって、民間より有利な条件での融資が難しくなっているといった事情もあるのです。自治体の住宅施策としては、持家取得支援は民間に任せ、住宅困窮者向けの支援などにシフトする傾向が強まっているようです。ですから、最近の住宅ローンは、住宅金融支援機構と民間が提携した半公的融資ともいうべきフラット35を含めて、メガバンクや地域金融機関、モーゲージバンクまで含めた民間融資が中心になっています。

 

 

金利もサービス面も様々!!

民間融資は金利面でしのぎを削るほか、各種のサービス面での競争も激しくなっています。同じタイプの住宅ローンでも、利用する機関によって金利か0.5%以上違っていることが珍しくなくなっていますし、利用する人の条件に応じたサービスを付加したローンも増えています。

 

たとえば、勤務条件などの面でやや不利になりがちな、派遣社員として働いている人専用のローンなども開発されています。ある金融機関では融資を断られても、別のところではOKということだって十分にあり得る環境になっています。

 

 

10万人が利用するフラット35!!

フラット35というのは、独立行政法人である住宅金融支援機構が、民間の金融機関などと提携して実施しているローンです。民問機関が個人に融資したローン債権を買い取る(買取型)、融資するローンを保証する(保証型)などの形で実施しています。住宅金融支援機構が直接融資するわけではなく、メガバンクをはじめとするほとんどの銀行、信用金庫・組合、労働金庫、JAバンク、モーゲージバンクと呼ばれる住宅金融専門会社などを迦して利用することができます。

 

メガバンクの住宅ローンを利用したいと思っても、地方では主要都市でなければ支店がなく、申し込めないエリアも少なくありません。また、地方銀行や信用金庫など地域金融機関のローンは、地元でないと通常は利用できません。それに対してフラット35は、多くの金融機関が利用可能ですから、全国、誰でも利用できるというメリットがあるわけです。

 

そのため、年間の利用者は10万人前後になっています。景気対策などのために、金利の大幅な引き下げが実施されたときには利用者が増えたり、それが終わったら減るといった変化はあるものの、このところは毎年年間10万人前後を維持しています。ひとつの金融機関でこれはどの融資を行っているところはありません。まずは、フラット35とはどんなローンなのか、シッカリと理解しておきましょう。

 

 

長期固定金利だから安心して利用できる!!

住宅ローン利用者からみたフラット35のメリットとしては、次の4つのポイントが挙げられます。第一は、最長35年の長期固定金利であるという点。全期間固定金利型ですから、借入時に完済までの金利が決まっていて、返済途上での予定外の増額リスクがないので、安心して利用できます。

 

しかも、金利水準は民間ローンに比べるとかなり低く設定されています。金利は窓口になる機関が独自に決めることができるので、機関により異なるのですが、2015年8月の金利でみると、21年返済から35年返済の場合、最も低い機関で1.2%。民間ローンは1.8%前後ですから、かなり有利な条件といえるでしょう。融資対象物件は1億円までOKで、融資額の限度は8000万円ですから、よほどの高額物件を買う人でない限り、大半の人が利用可能です。融資率は100%で、全額融資が可能ですが、90%超の融資は金利が若干高くなります。

 

 

保証料や繰上返済手数料が無料になるメリットも!!

第2のポイントは、保証料や繰上返済手数料がかからないというメリットです。民問ローンでは、原則的に保証会社の保証を付けることが条件で、その際、35年返済であれば1000万円当たり20万円ほどの保証料が必要になります。借入額3000万円なら保証料は60万円となります。それが無料なのですから、利用者からすれば非常にありがたいものです。繰上返済というのは、当初の予定以上に返済して元金を減らしていくことですが、民間機関では原則として数千円から数万円の手数料がかかります。それもフラット35なら無料でできます。

 

第3のポイントとしては、融資対象の条件が厳しいという点です。住宅を建てるには、建築基準法を遵守しなければなりませんが、フラット35はそれだけではなく、独自の基準を設けて、一段と基本性能の高い住宅であることが求められます。たとえば、一戸建ての基礎の高さは建築基準法では30m以上ですが、フラット35は40m以上とさらに厳しくなっています。それだけ地面の湿気が伝わりにくく、建物の耐久性が高まります。また、マンションなら専有面積が30u以上といった基準があるので注意が必要です。主に投資向け物件として分譲されるワンルームマンションなどは対象になりません。

 

 

条件変更も比較的容易にできる!!

第4のポイントは、借入後の条件変更が比較的スムーズにできるという点が挙げられるでしょう。これはあまり考えたくないことですが、住宅ローンは借り入れてから20年、30年と返済が続きますが、その問には、家計が厳しくなることもあるかもしれません。そんなときには、一定の条件をクリアすれば、条件変更が可能になるのです。ボーナス返済が厳しくなれば、毎月分だけにシフトしたり、一定期間、返済額を減額することも可能です。減額などは収入の減少など、特別な事情がある人に限られますが、それでもひとつの安心材料になることは間違いないでしょう。

 

なお、先にフラット35の技術基準について触れましたが、それよりもう一段性能の高い住宅であれば、「フラット35S」という特別なローンを利用できます。省エネ性能の高い住宅、長期優良住宅や低炭素住宅の認定受けていることなどが条件ですが、この場合、当初5年間または10年間、適川金利が0.3%引き下げられます。35年返済で一般の金利が1.56%とすれば、最長では10年間金利が1.26%になるということです。

 

この金利引き下げの効果はどんなものでしょうか。借入額3000万円の例で確認していきましょう。通常のフラット35であれば、毎月の返済額は9万3035円ですが、フラット35Sなら8万8656円で、月々4000円以上の減額となります。金利が低い分、元金の減り方が早くなるので、い11年目以降の返済額も一般のフラット35に比べ減少します。総返済額は約88万円の軽減です。フラット35の申し込み者のうち8割前後はこのフラット35Sを申し込んでいます。大手・中堅メーカーの注文住宅や建売住宅ならまず問題なくクリアできると考えていいでしょう。マンションでも大手・中堅不動産会社の物件なら、ほとんどフラット35Sに対応しています。

 

一般の住宅ローンよりも条件が良い【財形融資】

財形融資というのは、財形貯蓄制度のある会社に勤務している人が利用できるローンです。勤務先によっては、利子補給などによって、実質的に一般の住宅ローンより有利な条件になることもあります。財形貯蓄を行っている人は、資金計画を立てる前に、必ず会社で確認しておきましょう。勤務先に財形融資制度がない場合には、住宅金融支援機構を通して利用することもできます。金利タイプは5年固定金利型ですから、6年目以降、金利動向によっては、返済額が増える可能性があることに注意しておく必要があります。

 

2019年1月現在、金利は0.75%です。フラット35などと違って、申込時の金利が適用され、申込後に金利が上がっても、適用金利は変わらないので安心です。また、融資手数料や保証料がかからないなどのメリットがあります。全期問固定金利型のフラット35と併せて購入価格全額の融資が可能なので、固定金利の安心感と、5年固定金利型の金利の低さを享受する資金計画もいいかもしれません。なお、勤務先に福利厚生施策の一環として社内融資制度がある場合には、その条件も必ず確認しておきましょう。勤務先によっては、民間ローンなどに比べて有利な条件で融資を行っているケースもあります。とはいえ、社内融資を利用していると、会社を辞めるときには、一括返済しなければなりません。社内融資を利用するときには、ビジネスパーソンとしての将来設計も併せて検討しておく必要がありそうです。

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結局借入金額は何倍にしたらいいの?

 

様々な支出を考慮したうえで金額を設定することが重要!!

 

年収の8倍もの金額を借りると、途中で家計が破たんし、教育ローンや奨学金で子どもを進学させざるを得ないことも少なくありません。教育費を減らして、住宅ローンを返し終わったとしても、今度は老後資金が不足して「老後破たん」が待っています。

 

これは、将来の支出増加を見込んでいないことが原因で起こる事態です。やっかいなのは、最初のうちはローン控除で年間数十万円の税金が還付され、子どもが中学3年までは年間12万〜18万円(所得制限を超える世帯は年間6万円)の児童手当が支給されるので、家計収支が黒字であるかのように錯覚しやすいことです。このような還付金や給付金が終了し、子どもが高校・大学と進学をする時期になると、教育費の負担が一気に重くなり、家計収支が赤字に転落してしまうという家庭も少なくありません。

 

こうしたことが起こりうることを考慮すると、借入金額は世帯収入の5倍程度にとどめておくのが理想的であると考えます。とはいえ、都心近郊で住宅を取得しようとしたら、相当の頭金を貯めないと年収の5倍以内に収まらないのが現実です。5倍以内が無理であっても、せめて6倍までにはとどめられるように考えていきたいところです。

 

もちろん、実際には家族構成や希望するライフプランが家庭によって異なり、かかる生活費も様々なので、一概に年収の何倍なら安全ということはできません。ですので、借入金額を決めるときには、ローン以外の生活費や教育費・老後資金など、将来必要となるお金をしっかりと把握しておくことが重要です。また、奥さんは定年まで働くのか、子どもは何人ほしいのかなど、希望するライフプランや優先順位を共有し、理想の生活スタイルを維持しながら、最後まで無理なく返済ができる適正な金額を借りるようにしましょう。

 

「銀行が貸してくれる金額=妥当な借入額」

 

などと早とちりするのは非常に危険です。

 

 

ローンの適正金額の考え方

 

ローンの返済金額と今の家賃で比較をしてみることが重要!!

 

今の家賃と変わらない金額でローン返済を設定すれば、大丈夫だろうと思いがちですが、マンションの場合は。管理費・修繕積立金を忘れないようにしてください。例えば、いまの家賃が12万円とします。変動金利0.625%、35年元利均等返済で計算すると、4500万円の借入は、月々の返済額が11万円強(ボーナス時加算なし)。ここに管理費などがプラスされるので、家賃をこえてしまうことになります。これらが毎月3万円だとすると、ローン返済額を月々9万円に抑える必要があります。

 

くわえて、変動金利は将来の金利上昇のリスクがあるので、今の金利状況であれば全期間固定金利の1.2%ていどで試算してみるのが賢明でしょう。こうした条件で再計算すると、借入金額は3000万円、月々返済額は8万円強になります。様々な要素を考慮しないゆるい試算による借入可能額は4500万円ですが、堅実な試算だと3000万円になります。そこには1500万円もの開きが出ることになります。年収600万円の人からすると7.5倍(4500万円)と5倍(3000万円)の差です。

 

予算決めを不動産会社の営業マンに任せきりにしていると、その他の費用を考慮しないゆるめの計算になる場合もあるので、注意しないいけません。さらに修繕積立金は5年ごとに値上がりしていくというマンションも珍しくありません。新築当時、6000円台だった積立金が、20年後には5倍の3万円台になるようなケースもあります。

 

 

年収の8倍と5倍、借入の金額はどっちが正解?

 

「5倍」程度までが理想です!!

 

いま、都心近郊では住宅価格が高騰しているため、実際には年収の7〜8倍の借入をする人もいます。 一方、2016年2月に日本銀行が金融緩和策としてマイナス金利を導入した結果、住宅ローン金利も35年固定が0.9%と、異常ともいえる水準にまで低下しました。カネ余りで、とにかく住宅ローンの貸出残高を伸ばしたいという銀行側の事情もあり、以前にも増して多額なローンを組みやすい状況になっています。

 

金利が高い時と同じ金額を借りても返済額は少なくて済み、その分多くの借り入れができるので、低金利の今は絶好の借り時だと言えます。

 

 

銀行の言葉に惑わされない

大手銀行のホームページでは、年収の8倍が「借入可能額の目安」とされています。年収600万円だと4800万円です。4800万円を35年元利均等返済、変動金利0.625%で借りると、月々の返済額は12万強。ちなみに、20年前の金利は今より2%も高く月々の返済額は17万円強でした。17万円台の返済は無理でも、12万円台なら可能だという人もいると思います。ボーナス併用返済にすれば月々の返済はさらに安くなります。しかし、子どもがいる家庭の場合、妻がある程度の年収額以上で働き続けない限り、4800万円の借り入れはやはり無謀といえます。子どもがいない、もしくは小さいうちは自由に使うことが出来るお金も多いものですが、成長するにつれて経済環境はガラリと変わります。住宅を購入すると、ローンの返済以外に固定資産税、都市計画税や修繕維持費が、マンションなら管理費・修繕積立金・駐車場代といった共益費が必要になります。住宅の費用だけで考えるのではなく、そのほかに必要となる費用も考えたうえで、ローンを組まなければいけません。

 

 

住宅ローン利用者の平均像!!

持ち家は低所得層まで浸透し、他の先進諸国と同等に。課題となるのは居住面積の拡大や、居住環境も含めた質的レベルアップです。住宅ローンの利用者といっても、一戸建て住宅の建築資金から始まり、分譲戸建てやマンション分譲の購入資金、既存(中古)住宅の購入資金、リフォーム資金などさまざまですが、ここでは最も主要なユーザーといえる一戸建て住宅の建築資金を取り上げ、利用者の属性を探ってみましょう。主要指標とするのは、住宅金融公庫のマイホーム新築資金の利用者です。いまや住宅ローンは多岐にわたっていますが、統計的な信頼度では公庫の調査結果が最も実情に近いものです。

 

調査結果の中でいくつか興味深い項目をピックアップしましょう。まず世帯年収、住宅面積について、2003年度の数値が前年度から低下していますが、これらは現在の社会的背景を要因としたものと考えられます。年収の伸びの低下(もしくは年収減)、取得する住宅の低価格化などが反映された結果といえます。ローン利用者の平均年齢は上昇しているのですから、取得層が若年齢化したわけではありません。むしろ低所得層での住宅新築が増えた結果だと考えられます。ただし、年収倍率は微増にとどまっていますし、1ヵ月当たりの予定返済額はかえって低下しています。返済負担率も低下しているのですから、住宅面積が低下しているという要素を除けば、住宅の新築・取得がより低所得層まで可能になっていることを示しています。逆にみれば、より低所得層まで住宅の新築が可能になった結果、住宅が狭小化しているという見方もできます。平均年齢が41.2歳で世帯年収が576.8万円ですから、他の社会的指標と比べてみても、ずいぷんと低所得層まで住宅を新築・取得する行動が浸透していることがうかがえます。この数値は、欧米の先進諸国と比較しても、住宅を取得すること自体は難しくはないことを示しています。住宅取得についての社会環境という点では、日本も十分に先進国並みといえるでしょう。今後の課題は、その住宅の居住面積も含めた質的なレベルアップや、住環境・街並みづくりの向上にあることを示す指標であるともいえます。

 

もしものときはどうするか

あまり考えたくはないことですが、不測の事態が起こったときにどうしたらいいか、ポイントだけ簡単にまとめておきましょう。

●延滞したら・・・条件変更について金融機関やFP(ファイナンシヤループランナ士に相談しましょう。

 

●代位弁済と強制執行・・・住宅ローンの滞納が続いて金融機関への支払いが滯ると、保証会社が代わりに残債を支払うことになります。そうすると支払った保証会社が裁判所に手続きをして財産を差し押さえ、強制的に債権である家を回収します。その家は任意売却、競売にかけられて、保証会社は代金の一部を回収できることになります。

 

●金融機関が破綻したら・・・受け且となる新しい銀行に引き継がれます。借入条件の変更や預金と相殺されるようなことがあるかもしれません。

 

●火災や地震のとき・・・火災保険、地震保険、家財保険、医療保険、所得補償保険などで備えます。住宅の構造や性能で、保険料の割引もあり得ます。

 


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