「欠陥住宅」のチェックポイント!!

 

何が「欠陥」の決め手になるの?

欠陥のチェック

 

ちょつとした施エミスは「欠陥」にあたらないというのが一般的な考えです。では、何か「欠陥」として認められるのでしょうか?

 

欠陥住宅かどうかを判断する基準は、その建物が「契約の目的」にかなった建物であるかどうかにあるのではないでしょうか。それでは契約の目的とはいったい何なのでしょう?誰しも家に対して「雨漏りがしない」とか「傾いていない」、「間取りや広さが約束通りである」といったことを要求します。これらは一般常識的に考えて建物の性能として必要な最低事項ですから、特別な理由がないかぎり通常は契約の目的に含まれます。またこの国には「建築基準法」という「建物の最低の基準」を定めた法律が存在します。ですから建築基準法を遵守しているということも、契約の目的に含まれるのです。同様に住宅金融公庫の融資を受ける場合には、建築基準法より厳しい住宅金融公庫の技術基準に合致していることが契約の目的になるのです。しかし、建築基準法には、建物の大きさや高さ、構造強度、防火に関する規定など、色々な規定がありますが、断熱材の使用や建物の傾きについての規定はありません。断熱材の使用については、建築主や設計者の判断に委ねられており、最低の基準を規定していないのです。よって、断熱材が適切に施工されていない建物であっても、欠陥住宅の要件としての建築基準法違反を問うことはできないのが現実です。

 

 

 

 

上記のように欠陥であるかどうかは、その建物が本来もっていなければいけない「契約の目的物」としてのさまざまな性能を満足しているか否かを判断することになります。ですから、契約書に詳しい図面や仕様書などがなければ、建築基準法に定める最低の基準と比較することになります。もちろんですが、図面がたくさんあって建物の内容がより詳しくわかれば、それらが契約の目的物になりますから、それらに反している場合には、ある意味で欠陥があるといってもよいでしょう。

 

 

問題の大きい構造面での欠陥

構造の欠陥

 

住宅にとって重要な構造面での欠陥は、人命にも影響することにもなり、軽微な補修で修復することができないことが多くあります。同じ手抜き工事でも、仕上げ面での手抜きと、構造面での手抜きでは、その建物へ与える影響は非常に大きく異なります。特に基礎や土台の欠陥は、建物の崩壊に結びつく可能性もゼロではない大問題なのです。ですが、構造面での欠陥を調べるには詳細デ専門的な調査が必要となり、現行法では、立証責任は居住者側にあるため、自分の家が欠陥住宅であることを証明するために莫大な費用を払わなければいけないという事態が生じることになります。さらには、その時に、図面が間取り図程度しかないなど「何を頼んだか」が分からない状態では、目の前にある住宅が契約の目的に合致しているかどうかを判断することだけでも、非常に困難になるのです。

 

住宅は一生に一度の大きな買物ですから、まず「契約の目的」としてどのような建物を契約し、取得しようとしているのかを充分に把握することが重要です。そしてその契約は、できるだけの図面や仕様書などを用意したのち締結することがとても大切なのです。

 

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建築基準法が定める最低の条件とは

最低限の家の法律

 

建築基準法令は、憲法第29条2項の定めを受け、建築基準法第1条によって「我が国の建物の敷地・構造・設備・用途に関しての最低限の技術(性能)基準を定めたものである」と規定されています。構造面では、その種別・用途に応じて常時安全に目的を果たすことが強く求められますし、無秩序な建て方で積雪・強風・地震といった非常の災害に対してすぐに壊れるようなものをつくらせるわけにはいきません。つまり「安全に住まう権利」を人々に保障しているわけです。

 

 

欠陥住宅かどうかを自分でチェックできるのか?

欠陥住宅の欠陥現象は個々の住宅によって異なってきます。ここで紹介しているチェックリストをもとにチェックしてみましょう。

 

業界団体への問い合わせのなかでも多いのは「自分の家が欠陥住宅かどうか知りたい」というものです。このような質問がなくなることが理想なのですが、増え続けているのが実状なのです。ここで、あなたの住宅が欠陥住宅かどうか、あるいは購人を考えている建売住宅や中古住宅に欠陥がないかどうかを調べる、簡単なチェックポイントをご紹介しましょう。

 

上で説明したとおり、欠陥現象は住んですぐに現われるものではありません。ですから、新築の建売住宅などでは、購入時点で欠陥現象が現われないものがあることをしっかりと理解しておいてください。。また、逆にここで紹介しているチェックリストにあたる現象があったとしても、すぐに欠陥住宅ということではないと考えてください。欠陥住宅かどうかは、あくまで裁判で認められるかどうか、認められる可能性があるかどうか、という観点で判断すべきなのです。少しつくりの悪い家、イコール欠陥住宅、というわけではないのです。チェックリストで調べた結果、欠陥住宅の疑いがあるようなら、次のステップとして専門家に調査を依頼することを強くお勧めします。

 

 

 

欠陥調査にかかる費用

欠陥住宅の調査費用は依頼先によって、また調査の内容によって大きく異なります。一般的な場合、特殊な調査が必要なときを除き、1回50,000円程度が相場となっています。交通費や消費税、および報告書類の作成には、別途費用がかかります。調査項目は以下のとおりです。

●工事監理のアドバイス

 

●建売住宅、マンション、土地の購入前の同行調査

 

●欠陥が疑われる建物の予備調査

 

●地震に対する耐力が心配な建物の調査

 

●その他

 

構造面の欠陥を防ぐ

しっかりした仕様書や詳しい図面のあるなしに関わらず、「欠陥住宅」はつくられつづけています。その理由は、一括下請け、孫請け施工といった業界のシステムによる影響もありますし、専門職人の認識不足から生まれる欠陥もあります。どの作業をとってしてみても、現場での適切な工事施行が要求されるのが家づくりの難しさと言えるでしょう。特に基礎や軸組の構造部など、仕上げによって目視できなくなる部分の欠陥は、家にとって重大な致命傷になりかねません。こうした部分は、素人がチェックするのは非常に難しいので、施工する人に直接、工事を依頼するか、第三者の工事監理者を立てることが、とても重要になるのです。

 

 

行政検査があれば欠陥住宅は生まれない?

住宅問題
平成12年に「品確法」が施行されて20年近く年が過ぎました。行政や各種団体の検査を受ければ、工事の内容はチェックされているから、監理者を置いていることと同じで安心できる建物になると考えられている方は少なくないと思います。しかし、それらの検査には当然ですが限界があるのです。

 

住宅は、その基本構造部分について、施工業者がその瑕疵について10年間補償することとなっているのは、すでにこのサイトで説明した通りです。ただ、保証期間は10年となりましたが、そのことによって行政等の検査の内容や回数が変わったということではありません。物件の構造や工法、規模によりますが、行政の検査は1ないし2回、住宅金融公庫の検査も2回しかないのです。性能表示制度を利用して工事現場の検査をうける回数は、3階建て以下の住宅なら4回です。

 

(財)住宅保証機構の10年保証というのは品確法の制定の以前からあり、財団が独自に行ってきたものです。施工業者が倒産などでその瑕疵を補償できなくなったときにも、(財)住宅保証機構がバックアップを保証するという趣旨ですが、この財団の検査も戸建住宅の場合は基礎と屋根の2回のみです。また、施工自体にに問題があっても、それが完全に手直しされたことを再度現場にて確認してくれるかどうかは、大きな疑問が残ります。このような数回の検査では、複雑多岐にわたる工事を全体にわたって監理している場合とは、比較にならないほどの問題点しか発見できないということは、想像がつくでしょう。

 

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家づくりは共同作業

ここまでのまとめになりますが、家づくりは施工者であるハウスメーカーだけが行うものではなくて、施主との方の三者協働のものです。そして、家づくりは自己責任で行うことが大前提なのです。「わからないからおまかせしていたのだが問題が起きて……」という方も多くいらっしゃいますが、トラブルの回避は、まずは「常に自分の責任なのだ」ということを自覚していただくことが出発点とも言ってよいでしょう。そうして仮に、どうしようもない大きな問題が起きてしまって、工事施工業者もハウスメーカーもあてにならず困ってしまったら、しかたないと妥協したり諦めたりせずに、ほかの建築士や設計事務所の力を借りるなどして、勇気をもってそれらを対処しましょう。

 

行政検査は万全ではない!!

検査や保障、保証に過大な期待は禁物です。マイホームをもつということには自己責任が伴うのです。保証や保障を受ける場合、瑕疵を証明しなければならないのは施主自身です。しかし、素人である施主が、建築的な瑕疵を証明するのは非常に大変なことです。その意味では、あなたの応援団になってくれる建築士に設計・工事監理を依頼することが、ひとつの回避方法かもしれません。少なくとも、工事監理者は施主自身が選ぶようにしましょう。

 

 

 

欠陥原因の解明が第一!!

上でも述べていますが、欠陥住宅を主張する場合は、まず欠陥原因を技術的に解明することが不可欠です。依頼する建築士は、施工業者の下請け従属をもたない、第三者性の高い完全に独立した事務所や設計士に相談することが良いでしょう。紛争解決の第一歩は、交渉、示談となりますが、適切な調査を行い、鑑定書を作成して交渉を行うべきです。建築紛争審査会は、建設業法にもとづき、建築関係者(建設業者、設計者、弁護士など)が中心になって設置されたもので、必ずしも消費者保護の観点に立っていないといわれています。民事調停は、メンバーに裁判官が入ることによって建設業関係者の意見にかたよらず、比較的中立性が高いといわれています。どちらで調停を行うかは、訴訟者の判断です。

 

 

欠陥住宅の可能性は誰にでもある!!

欠陥住宅がテレビで放映されても、それは他人事。「お金を払えば、きちんとして家が当然建つのだ」。「ピッキングもオレオレ詐欺も決して私は引っかからない」。そんな考えの方がいませんか?住宅に関するトラブルの多くを見ていると、欠陥工事や手抜き工事をした業者が悪いのはもちろんですが、そうさせている甘い、甘い建築主の存在も無視できません。自動車事故に100%の一方的な過失というのがほとんどないように、住宅トラブルの多くも、建築主の「考えの甘さ」が原因となっているのです。

 

「素人なのだから、よくわからない」という言葉をよく聞きます。でも本当にそうでしょうか? 数千万円の買い物を家電製品や自動車を買うような感覚で買っていませんか?日本の建築会社、不動産会社は3万社以上にものばります。自動車や家電製品のようにわずか数十社だけが競争を繰り広げている市場とは、大きく大きく異なるのです。

 

欠陥住宅だとわかり、「悪い業者に当たってしまった」、「契約書や図面がほとんど無かったが、そんなものだと思っていた」と言い訳したり、「第三者監理を頼むのは、仕事をやっている職人さんに悪いかな」、「建築会社を信用していないと思われるのも嫌だな」と相手を気遣ったところで、結局損をするのは建築主なのです。自己防衛することを知らない、平和ボケした日本人だから言えることなのかも知れません。欠陥住宅、手抜き工事が生まれてくる土壌は、実は建築主自らの考えの甘さが引き起こしている現象なのです。

欠陥住宅の罰則がない「建築基準法」

欠陥の住宅

 

欠陥住宅がはびこるもう1つの原因は、危険な建築から消費者を守るための法整備が不十分だということなのです。住宅に関する法律の代表的なものに「建築基準法」があります。これは、住宅の最低限の安全性を規定するものですが、はっきりいってザル法なのです。具体性のまったくない曖昧さに加えて、罰則が何も規定されていないのが現実です。

 

100円のものでも盗めば窃盗罪となり、刑事罰を受ける対象となります。それなのに、何100万、場合によっては何千万円に相当する欠陥を建築しても、建設業者は何の処分も勧告もされないのでは、どう考えても納得がいきません。現状の建築基準法は、消費者にとって有意義なものではないでしょう。むしろ、「許容範囲」など業者の抜け道がたくさんあり、建設業者寄りの法律だといえるのです。

 

 

「住宅品確法」は消費者の味方か?

欠陥住宅のトラブルを未然に防ぐとともに、万一トラブルが起こっても消費者の権利と財産を守ることを目的に、救世主のごとく登場したのが「住宅品確法」です。建築基準法がザル法で、消費者を保護してくれないとしたら、この住宅品確法に頼りたいところですが実際はどうなのでしょうか?

 

住宅品確法は3本の柱から成り立っています。

 

主要構造部分と雨漏りに関して欠陥があった場合、10年間、設計・施工した業者に対して修理・賠償を請求できる「10年間瑕疵担保責任」の義務化

 

住宅の性能を第三者機関が客観的に評価する「住宅性能表示制度」の設定

 

第三者機関の判断のもとにトラブルの解決を行う「住宅紛争処理体制」の整備

 

消費者の立場に立って、この3つの制度を詳しく解説しましょう。まず、「10年間瑕疵担保責任」についてですが、これはすべての新築住宅に対して、建てられてから10年の間に主要構造部分と雨漏りに関して欠陥があった場合、修繕補修して完全なものに直してもらうか、金銭による賠償を請求できるというものです。ただし、その対象となるのは住宅の基礎、柱や壁、床などの基本構造部分と、雨水の浸水を防止する部分に限られています。したがって、地盤やそのほかの施工に問題があった場合に関しては、原則保証されないのです。新築住宅だけの制度であることも見逃せません。中古住宅の売買や増改築工事については対象外なのです。さらに言えば、「10年保証」というのはある意味まやかしです。みなさんは「10年保証します」という言葉を泣く子も黙る特効薬のように感じられるかもしれません。しかし、大企業といえども次々に倒産する今の時代に、建設業者が向こう10年以上存続しているかどうかという保証はまったくありません。地震で建物が倒れるよりも、建設業者が倒産する確率のほうが高いのではないでしょうか。これでは「保証」とはいえません。

 

次に、「住宅性能表示制度」です。住宅性能表示制度の使い方、どんな検査を行うのかなど、具体的な制度の内容は後述しますが、チェック対象となる性能表示項目そのものに問題があるということです。建物の性能のなかで、もっとも大切な基本構造や施工内容はあまり項目に含まれておらず、省エネルギー性能とか高齢者への配慮など、付加価値的な要素ばかりに目が向けられているのです。基本構造をチェックする機能がきちんと働いている上で、付加価値を求めるのであればよいのですが、基本的な部分は建設業者のモラルに委ねられ、付加価値ばかりに目を光らせてみても意味がないのではないでしょうか。このように、建築基準法も住宅品確法も、消費者を欠陥住宅から守ってくれる法律とは言いにくいのが実状です。とはいえ、建築基準法は最低限の安全性を規定するルールですから守っているかどうかを確かめることは必要です。また、住宅品確法もいろいろと問題点はありますが、利用する価値はあります。

 

これまで施主は建設業者に希望を伝えたら、あとは建築業者にすべてを委ねるしかないでしょう。しかし、住宅性能表示制度などを賢く利用すれば、施主と建設業者の問に建築のプロである第三者機関が入り、施主が求めた性能どおりに設計や工事、施工が進められているかどうかをきちんとチェックしてくれるので、業者に任せきりにするよりもはるかに安心です。ここで大切なのは、消費者もある程度の知識をもたなければならないということです。建築基準法の重要なポイントだけでも押さえておかなければ、自分たちの家が違反建築かどうかなどわかりません。また、住宅品確法についても、前述した3つの柱はどのような制度で、どうしたら利用できるのか、どんなときに利用価値があるのかといったことを、ある程度知っておくことが重要です。

 

法律にも契約にも基準がない部分

建築基準法は、住宅の最低限の安全性を確保するための法律です。「最低限」ですから、建具の取りつけ方や仕上げなどの細かい規定はありません。法律の規定がないうえ、設計図面にも見積書にも記載されない施工箇所はたくさんあります。現場でしか判断できないような部分ですが、こうした細かい施工に不備があり、何らかのトラブルが発生することもあります。

 

たとえば、設計図面のなかに窓まわりの防水テープの貼り方などは図面のどこを見ても書いてありません。これは現場でしかできないことです。こうした図面には表せない細かい工事については、通常、現場の職人の手に委ねられています。ところが、職人に任されている部分には、住宅の性能や品質を左右する重要な施工要素がいくつもあります。仕事をしっかり行う、腕のいい職人に当たればラッキーですが、いい加減な仕事をする職人に当たってしまった場合は悲劇です。

 

なぜなら、法律上も契約上も、こうしなければダメという基準がないために、たとえ原因が職人の施工不備にあったとしても、紛争になったときにそれを立証することがむずかしいからです。このようなトラブルを未然に防ぐには、図面を充実させることや細かく見積項目を立ててもらうことを要求することが重要です。そして、不具合が発生したときの対処法や責任のとり方、またさらにはペナルティに関する詰めまで契約時に取り交わしておくことが大事。自信のある業者、または事故や紛争を起こしたことがない業者であれば、問題なく要求に応えてくるはずです。

 

さらにトラブルの対処法として、テレビで放送された欠陥事象や本書に書かれているような事例をとにかく並べ立てて、もしそうなったらどうするかということを具体的に書面に残させると効果的です。購入者であるみなさんがこうしたことを要求するのは、わがままでもなんでもありません。当然の要求です。「こうしてください」と言ったときに、建設業者がどんな反応を示すか。かれらの顔色の変化を冷静に見極め、判断材料にするとよいでしょう。あなたの正当な要求を受け入れない業者だったら、別の業者を探したほうが賢明です。


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