返済期間と金利タイプの関係性!!【元行員が教える】

返済期間

35年返済なら全期間固定金利型が断然安心!!

これまでにこのサイトで解説してきたように、住宅ローンには、大きく分けると変動金利型、固定期間選択型、長期間固定金利型の3つの金利タイプがあります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、あなたの利用条件にあわせてできるだけたくさんのメリットを引き出し、デメリットをより少なくすることが重要になってきます。その最大のポイントが返済期間と言えるでしょう。現実的には、ほとんどの人は30年、35年といった長い返済期問を利用しています。これまでみてきたように、長い返済期間で変動金利型や固定期間選択型を利用すると、金利上昇によるリスクがたいへん大きくなります。若干金利は高いのですが、全期問固定金利型を利用するのが安心だといえるでしょう。2019年以降、住宅ローンの金利は上昇すると予想されています。こんな時代に変動金利を選ぶことは非常に危険なことといえるでしょう。

 

金利が高いといっても、2019年1月現在、史上最低といっていい金利水準が続いています。この低い金利を30年、35年と確実なものとするメリットは計り知れません。まずは安全策で全期間固定金利型をメインに据えふまえて検討しましょう。しかし、そうはいっても変動金利型や固定期間選択則の低金利も捨て難いという人がいるかもしれません。今後上昇するとは言っても、今は低金利なのですから。そんな人は、ミックスプランで、全期間固定金利型と固定期問選択型の金利の低いローンを組み合わせて利用する方法もよいでしょう。全額全期間固定金利型にすると毎月の返済額は9万5000円台になるのが、全期間固定金利型を2000万円にして、1000万円を固定期間選択型にすれば返済額が2000円ほど減るのです。全期間固定金利型を1000万円、固定期問選択型を2000万円にすると、4000円ほど減少します。固定期問選択型は借人後に金利が上がると返済額が増えますが、それでも、全額固定期間選択型にするよりはリスクが小さくなるのです。

 

 

20年くらいの返済なら固定期間選択型10年が良い!!

比較的年収が高いなどの理由から、返済期問を20年、25年などと短めにできるのであれば、全期間固定金利型にこだわらずに、固定期間選択型10年など、固定期間の長いものを利用するのが得策といえるでしょう。全期間固定金利型に比べると金利がかなり低くなるのです。もちろん、10年後に金利が上がっていると適用金利も上がり、返済額が増えるというリスクはあるのですが、30年、35年返済に比べると返済額の増額率は少ないのです。

 

しかも、20年返済で10年が経過すれば、残りは10年ですからその時点で、最も金利の低いローンに切り換えることも可能なのです。次に触れるように、最も金利水準の低い変動金利型でも、返済期間を10年にすれば、金利上昇リスクは極めて小さくなります。それでも少しでもリスクはとりたくないというのであれば、全期問固定金利型を利用する方法もあります。その場合には、返済期間別に金利が異なるところも多いので、最も有利な金融機関を見つけることが重要です。

 

 

10年くらいの返済なら変動金利型をフルに活用しよう!!

一方、返済期間を10年、15年と短くできるのなら、変動金利型が今はよいでしょう。返済期問を短くすれば、変動金利型のリスクは極めて小さくなります。金利上昇のリスクも少ないでしょう。35年返済で変動金利型を利用すると、金利が3.35%程度に上がると未払い利息が発生するリスクがあります。しかし、10年返済であれば、金利が5%に上がっても、返済額は1万円程度増えるだけです。未払い利息が発生するのは、金利か10%以上になった場合だけです。現実的にはそんな金利になることは考えられません。ですからほとんど気にする必要はありません。返済期間を10年程度まで短くすることは簡単ではないかもしれませんが、年収の高い人や自己資金が多い人なら可能でしょう。このような人は、変動金利型の金利の低さを活かして、サッサと返済を終えるようにしましょう。

 

 

変動金利や短期固定は金利が上昇すると返済額アップ!!

返済期間の途中で金利が変わる可能性があるのは「変動金利型」と「固定金利選択型」です。金利が上昇するとそれに応じて返済額もアップします。特に変動金利は注意が必要です。半年ごとに金利が見直しになりますが、返済額の上昇には限度が設けられています。そのため、急激に金利が上昇すると未払い利息が発生し、負債がどんどん膨らんでしまう可能性があります。

 

 

優遇やキャンペーン金利は終了後が怖い!!

金利タイプのほか、金利変化の要因になるものに金利の「優遇」があります。金融機関によって内容は異なりますが、多くの場合、優遇の条件を満たすと基準金利よりも低い優遇金利が適用になります。優遇期間が返済当初の何年間かに限られているものは、その期間が終了すると優遇幅が小さくなり、金利に応じて返済額も上がるので要注意です。

 

 

ローンを2本にして変動と固定のメリットを!!

借入を分割し、一方を全期間(長期)固定金利に、もう一方を変動金利というように2本のローンにするのが「ミックスプラン」です。一本ずつの借入額が小さくなることで変動金利の金利上昇のリスクを小さくでき、さらに固定金利の部分では全利が変わらない安心感もあります。金利は上昇・下降どちらに動くかわからないので、迷うときは固定と変動の割合を半々ぐらいにすると安心です。

 

 

※元金均等なら完済までの総返済額が少なくなる

 

元利均等と元金均等はどこがどう違うのか?

住宅ローンの返済方法には、元利均等返済と元金均等返済があります。民間ローンでは、元利均等だけのところがほとんどだったのですが、最近は元金均等も利用できる金融機関が増えています。フラット35は利用者がどちらかを自由に選択できます。元利均等返済というのは、金利が変わらなければ、元利合計の返済額も変らないしくみ。当初は利息の割合が大きいのですが徐々に元金の割合が多くなっていきます。一方、元金均等返済は、毎回の元金返済額が一定で、利息分は元金が減るにつれて減少し、元利合計の返済額も減っていきます。両者を比較すると、当初は元利均等のほうが返済額が少ないのですが、徐々に元金均等が少なくなっていきます。また、元金均等のほうが元金の減り方が早く、総返済額でみても、元金均等のほうが少なくて済みます。

 

 

借入額3000万円、金利3%で総返済額に274万円の差がでる!!

両者の差を、借入額3000万円、金利3%、返済期間35年の例でみてみましょう。まず毎月返済額は元利均等は11万5455円で35年間変わりません。対する元金均等は、1回目が14万円台で、120回目が12万円台、240回目が10万円台と徐々に減っていきます。ローン残高の推移をみると、常に元金均等のほうが少なく、早く元金が減ることがわかります。買換えや一括返済などを考えている人は、元金均等返済の利用が得策です。また、元利均等が約4849万円なのに対して、元金均等は4575万円と、274万円も少なくて済みます。返済にゆとりのない人は、とりあえず元利均等でスタートするのが無難ですが、余裕があるのなら、元金均等が得策です。また、まずは元利均等でスタートして、状況に応じて条件変更で元金均等に切り換えるといった方法も考えられます。

 

 

期間を短くして変動金利型で早く返済を終える

若いうちに郊外に買った建売住宅。会社には遠いし、居住性が低下しているうえ、庭の手入れなどもたいへんなので、都心近くのマンションに買い換えたい。そんな方が増えています。いまの住まいを売却するので、自己資金が多いため、借入額は1000万円で済みます。このため、返済期間を10年、15年と短くできます。そうなると変動金利型の金利上昇リスクは小さくなるので0.857%の提携ローンがある物件を購入することにしました。

 

毎月返済額は10年返済でも8万7689円で済みます。返済負担率は13%台ときわめて低い水準です。これは元利均等返済を使った場合ですが、できるだけ元金を早く減らすために、元金均等返済を利用する方法もあります。当初の返済額は元金均等のほうが多くなりますが、15年返済を利用した場合で、5年後の残高は14万円、10年後では15万円ほど違ってきます。定年退職金で一括返済することも考えている場合には、この差は決して小さくありません。借入額が多く、金利も高いローンだと、この違いはもっと大きく、元金均等返済のメリットが出てきます。

 

 


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