住宅ローンが返せない!!【どうする】

 

住宅ローンを返すために、借金をするのは最悪の選択!!

 

返済に困ったときは、金融機関に相談しよう!!

 

住宅ローンの返済が厳しくなってくると、返済が滞ったら家を取り上げられる、という恐怖から、「とりあえず、消費者金融で借りて払っておこう」と考える人もいます。

 

このように、お金に困ってくると、冷静な判断がで吉なくなってしまうものです。冷静に考えることができるなら、急場しのぎをしたところで、それが長続きしないこと返済期間を延ばすことではすぐわかるはずです。考えてもみてください。わずか金利1〜2%程度の住宅ローンが返せないのに、消費者金融から金利10%程度の無担保ローンを借りても返せるはずがありません。

 

もし、将来返済に困るような事態になったら、まず住宅ローンを組んでいる金融機関へ出向き、現状を正直に打ち明けることです。銀行は、手間や時間がかかるので、担保になっている物件を取り上げて処分したいとは思っていません。できれば当初の返済期間を延長して月々の返済額を軽くする条件変更をしてでも返済してほしいと思っているのです。とはいえ、ただ条件変更をしてほしいと訴えても銀行の担当者は困ってしまいます。そこで、具体的に、月々いくらまでなら返せるか。その根拠は何か? 奥さんがパートヘ出るなど、すでにどんな努力や対応策を実施しているかなどを文書にまとめて報告するのです。

 

借金返済のために借金をしても、多重債務の深みにハマるだけで必ず失敗します。せっかく苦労して手に入れたマイホームを失わないためにも、ピンチになっでも、冷静に行動することを忘れないようにしたいものです。

 

 

家を売るか? 法的手段を使うか?

家を売る

 

世界的な不況下で、日本経済も低迷しています。会社の倒産、雇用調整によって給料やボーナスが大幅にダウンしたり、ときには収入がなくなったりして、住宅ローンを支払えずに家を失う人が増えています。

 

ローン返済のための借金は危険

家で借金をする

 

住宅ローンは長期にわたって支払っていくものなので、その間には、事故や病気など、いろいろなことが起きるでしょう。当初の返済計画が狂ってしまうことは珍しくありません。ただ、そうした場合でも、多くの人は住宅ローンの返済を優先させたいと思うため、消費者金融から借金するようになり、ついにはその消費者金融からの借金も返せなくなることがあるのです。住宅ローンの返済のために他の金融機関から借りるのは非常に危険なので、住宅ローン返済が厳しくなってきたら、素直にその事実を金融機関に話しましょう。

 

返済できなくなったらどうするか

金融機関に相談するにあたっては、リスケジュール(返済計画の変更)を提案してみるべきです。たとえば、返済期間の延長があります。金融機関のほうでも、時間がかかっても返済してもらいたいと思っています。借金がふくらみ、破産することを望んでいるわけではありません。まったく返済のメドが立たない場合は、自宅を売却することを提案するのも手です。これが任意売却であり、競売とは違い、借主が自分で不動産業者などに頼んで売ることです。住宅ローンの返済が滞ると金融機関は裁判所に競売を申し立てますが、一般的には競売よりも不動産業者経由での売却のほうが、多くの金銭を得ることができるでしょう。

 

そのほか、法的手段(個人民事再生や破産など)を利用して債務整理を行なう方法もあります。これで債務の大幅カットができますが、手段によっては金融機関の同意が必要なので、どの方法を利用するのかについては慎重な検討が必要です。また、弁護士などの専門家の活用についても考えなければなりません。

 

 

債務整理にはいくつかの方法がある

債務評価

自宅を失わずにすむケースもある

債務整理にはいくつかの方法がありますが、住宅ローンを抱えている場合、まず決めなければならないのは、自宅を売却するのか・売却しないのか(維持するのか)という点です。これは債務額も関係しますが、債務整理法によってはかなりの減額ができ、自宅を失わずにすむこともあります。

 

住宅ローンを滞納した場合の債務整理法には、個人民事再生と自己破産があります。個人民事再生は、自宅を維持しながら債務を返済していく方法です。自己破産は、自宅を売却して債務を返済する方法です。ほかにも任意整理や特定調停という手法もありますが、これらはあくまで住宅ローン以外の債務を整理するときに利用します。

 

では、個人民事再生と自己破産についてみていきましょう。

 

個人民事再生

個人民事再生は、債務者が破産する前に再生・再起できるようにする手続きです。個人民事再生を利用すれば、債務額を大幅にカットすることができます。最高で5000万円の債務を500万円までカットすることができます。個人民事再生には、小規模個人再生と給与所得者等再生の二種類あります。小規模個人再生は個人事業者を対象にした再生方法であり、給与所得者等再生は主に会社員を対象にした再生方法です。特に、給与所得者等再生は債権者の同意が不要なので、利用しやすい制度といえます。

 

また、個人民事再生には、住宅ローンに関する特則という制度もあります。これによって、住宅ローンの支払い期限などを延期したり、住宅ローンの元本の支払いを一部猶予することができます。住宅ローン特則は、小規模個人再生、給与所得者等再生と併用して利用することができるので、住宅ローンのほかにも債務があれば、それも減額できるうえ、住宅ローンの返済をやわらげることもできます。

 

自己破産

自己破産とは、支払いのメドが立たずにやりようがなくなった場合、自分から裁判所に破産を申し立てる手続きです。自己破産をすると借金はすべて免責され、借金から完全に解放されますが、生活必需品を除き、自宅やめぼしい財産はすべて失います。したがって、まさに最終手段といえます。

 

ただ、破産手続きによってすぐ自宅を失うわけではありません。破産手続きにはかなりの時間がかかるため、買い手が決定するまではそのまま居住できます。もし、破産しなければならないほどの状況なら、買い手が決まるまでにつぎの居住先を見つけ、そこで生活を立て直すことを考える必要があるといえます。

 

そのほかの債務整理手法

個人民事再生、自己破産以外の債務整理法として、任意整理と特定調停があります。これらの債務整理法は、住宅ローンの残額をカットするためより、住宅ローンの返済用に消費者金融から借りた債務をカットするための手続きです。

 

任意整理は裁判所を利用せず、債権者と直接交渉し、債務減額を求める方法です。決まった手続きはないので自由に交渉できるというメリットはありますが、法律知識が必要になるため、弁護士や司法書士などに頼むことが必要になるはずです。住宅ローンを抱えている場合には債権者である金融機関と交渉しますが、専門家を使って交渉にのぞむと相手が態度を硬化させることがある、という点は踏まえておきましょう。

 

特定調停とは、裁判所に介入してもらい、債務を整理する方法です。債務者が裁判所に特定調停の申立てをすることで開始します。妥協点は、裁判所が債権者と債務者の間に入って話し合いながら見つけていきますが、債権者が出席しないと調停は成立しません。債権者からすると債務を減額されることが明らかなので、出席しないことも多いといわれています。話し合いがまとまれば、債務者は調停で決められた返済計画にしたがって債務を返済していきます。

 

 

弁護士や司法書士などに相談する

弁護士のイメージ

着手金や成功報酬の目安

返済が厳しくなったからといって、あせって高金利の消費者金融などに手を出すのはやめておくべきです。仕方なく悪質な融資に手を伸ばしてしまい、その後、雪だるま式に惜金が増えたり、多重債務に陥ってしまったりする危険性があります。一人で考えるだけでは事態は好転しないので、相談先について考えてみましょう。

 

①法律(弁護士)事務所に相談する

一般的には、住宅ローンに限らず、借金が増えたときには弁護士に相談するのが確実です。弁護士に借金整理を依頼し、弁護士がその依頼を引き受けた旨が書かれた通知を債権者に送れば、取立ては止まります。その後の交渉も、弁護士が先頭に立って行なうので安心です。ただ、住宅ローンの減額を弁護士に頼むことで、かえって金融機関に不信感を与える場合もあります。

 

「弁護士に依頼すると高い費用がかかる」という印象がありますが、実際にどのくらいかかるかは、手続きの種類や事務所ごとでも異なります。また、債権者の数によっても違ってきます。正式に依頼する前に聞いておきましょう。一度には支払えない額でも、分割払いができる法律事務所も増えているので、まずは問い合わせてみましょう。報酬支払いについてはきちんと話をしておくべきです。ここではあくまで参考程度に、一般的な料金の目安を示しておきます。

 

任意整理(債権者との話し合いで借金を減額する)

弁護士に支払う費用には、着手金と報酬金があります。着手金とは、弁護士が依頼を引き受けたときに支払うもので、依頼案件が不成功だったときでも返還されません。一方、報酬金とは成功報酬ともいわれ、依頼案件が成功したときに支払うものです。成功報酬の算定基準は弁護士事務所によって異なります。一般に、債務整理においては、債権者との交渉で減額された債務額の何割かを支払うことになります。

 

任意整理の場合、着手金として債権者一人につき5~8万円を支払うことになるでしょう。その後、交渉によって債務が減額された場合には、減額された額の20~30%程度を支払うのが一般的です。

 

個人民事再生

着手金としては30万円前後のところが多いでしょう。再生計画が認められれば、成功報酬として20~30万円程度を支払うことが多いようです。

 

自己破産

着手金は個人民事再生と同じくらいでしょう。破産手続のあとに免責まで認められれば、成功報酬も15~30万円くらいでしょう。成功報酬をとらない事務所もあります。

 

②司法書士事務所に依頼する

司法書士といえば登記手続きの専門家という印象がありますが、近年は認定司法書士と呼ばれる制度が設けられたことにより、債務整理を行なう司法書士も増えています。認定司法書士は、債務額が140万円以下なら債務者の代理人として、債務整理にあたることができます。費用については弁護士と同じで、債権者の数によって異なります。

 

任意整理

着手金は一般的に3~5万円程度で、成功報酬は、減額された額の15~20%です。

 

個人民事再生

書類作成にかかわる報酬は20~40万円程度で収まるようです。ただ、案件によっては費用が上乗せされる場合もあります。

 

自己破産

書類作成にかかわる報酬は15~30万円程度が一般的です。ただ、案件によっては費用が上乗せされる場合もあります。なお、債務整理を専門にする弁護士や司法書士が増えています。

 

法テラスを活用する

弁護士、司法書士の知り合いがいればいちばんよいのですが、知り合いがいない場合にも全国の弁護士会、司法書士会などに連絡をすれば紹介してもらえます。弁護士会によっては、借金専門の法律相談を行なっています。その専門の弁護士が相談を受けるので、安心感があります。相談料は、借金問題ということもあり、初回の相談は無料というところもあります。もし、その後も継続して相談をするなら、分割払いができるかどうかなども含め、問い合わせてみましょう。

 

全国に「法テラス」という機関が設置されています。これは「日本司法支援センター」の略称であり、法的トラブルを解決するための支援を行なっている団体です。無料で法律相談ができます。ただ、相談者の個別の案件について具体的なアドバイスをするわけではなく、どのような解決方法(債務整理なら個人民事再生や破産手続きができるなど)があるのかを教えてくれるだけなので、ここで解決できるわけではありません。

 

また、法テラスでは、弁護士会や司法書士会の紹介、資金のない相談者に対する弁護士費用や司法書士費用の立替えも行なっています。ただ、この制度を受けるには、資金がないなどの一定の条件が満たされている必要があります。住宅ローンの返済についての相談者の場合は住宅という資産を持っているので、立替え制度を利用するのは難しいかもしれません。

 

 

支払い不能かどうかが基準になる

個人民事再生を利用すれば自宅が維持でき、自己破産を利用すれば、最終的には家を失うことになります。したがって、どちらの手続きをとるかというのは非常に重要です。

 

この点、自己破産手続きを開始するには破産原因が必要になり、破産原因がある場合には破産を選ぶしかない、という場合が多いといえます。破産原因は個人の場合、支払い不能であることが必要です。つまり、極度に財産状況が悪化していて債務者の弁済能力では支払いが不可能な状態に陥っている、という事実が必要なのです。

 

ここでいう返済能力とは、債務者がどれだけ労力を払っても、信用・資力・技能の問題から、支払いをするだけの資金を調達できなくなったことを意味しています。逆にいうと、単純に資金がなくても所持している財産などがあるとか、ノウハウがあるとかの場合には、まだ返済能力があるということになります。たとえば、新規事業をはじめたが、すぐにうまくいかなくなったような場合、裁判所には、「本人に返済能力がなくてもその事業資産があるはずだ。だから、すぐには支払い不能とはならない」と判断されるでしょう。

 

支払い不能かどうかは本人の意思ではなく、客観的に決まります。たとえば、債務者が1ヵ月の生活費を6万円に切り詰めればかろうじて返済できる場合は、債務者が「自分はいままで生活費に月30万円かかったから、月8万円はムリだ!!」と思っていても支払い不能とは認められない、すなわち、自己破産できないわけです。

 

一方、個人民事再生手続きの開始要件は「支払い不能のおそれがあること」となっています。これは、将来的には支払い不能の可能性が高いが、現時点ではそうではないということです。

 

このように生活費をかなり切り詰めても生活できるのならば支払い不能ではないので、個人民事再生や任意整理によって解決する手段が残されています。つまり、家を失わなくてすむ可能性が残っています。

 

 

支払い不能の判断は難しい

支払い不能かどうかの判断は簡単ではなく、債務者の資力や収入、負債状況によって判定は変わります。1億円の負債がある場合でも支払い不能とされる場合もあれば、そうでない場合もありますし、また、負債額と収入額が同じでも、40歳の人と定年問近の人とでは判定が変わってくることもあります。

 

さらには、収入が極端に少なければ、惜金そのものは多くなくても支払い不能ということになります。一方、直近の資産がゼロで収入がない場合でも、短期将来的にはそれなりの収入が見込めるなら、支払い不能とはならない場合もあります。

 

このように、どういう状態なら支払い不能かを一概にいうことは難しいのですが、とりあえずの目安としては、分割払いにしたとしても3~4年半かけても返済ができないような場合や、借金総額が月収の20倍を超えるような場合が支払い不能にあたる、とされているようです。住宅ローンを抱えていると支払い残額が多いのが一般的なので、支払い不能にあたる可能性は高いといえます。

 

自己破産手続きに入るか、それとも個人民事再生を選ぶかは、このあたりの基準と現在の状況を考慮しながら考えることになります。

 

 

住宅ローン支払いは「待ったなし」!!

住宅ローンがかえせない

 

マイホーム購入後は、住宅ローン返済、ローン以外の住居費の支払いなどで家計のお金の流れが変化します。「思ったよリ家計が苦しくなってしまった」とならないよう、購入に踏み切る前に、住宅ローンを組んだあとの家計を予測するステップを踏みましょう。

 

家計の全体像を把握する際に大切なのは、収支を「年間ベース」で考えることです。「年間支出がいくらか」「年間貯蓄額はいくらか」など、お金の動きを年単位でとらえると、家計の見通しが立てやすくなけます。「家計簿をつけていないから収支がよくわからない」という人でも、銀行の通帳やクレジットカードの明細があれば記入できるしくみになっていますから、ご安心ください。決算シートでは、生活費を「お金の出口別」に三つに分けて記入します。お金の出口は「財布≒銀行口座引落し」「クレジットカード払い」のいずれかです。このうち記録が残っていないのはお財布から出ていった現金だけですが、これも通帳を見て1か月におろした額を調べれば、おおまかな支出額は把握できます。家計簿をつける場合は「何に使ったか」を細かく記録するのが一般的ですが、決算書は大きなお金の流れをつかむことが目的ですから、細かい使途は気にしなくてかまいません。「お財布支出」でまとめて記入しておきましょう。

 

また、支出項目はあくまで一例ですから、家計の状況に応じて、「趣味費」「自己投資費」など必要な項目を設定してください。「子どもの教育費」は、子どもの人数にあわせて一人1行ずつ項目を立てておくと、「○年後に二人とも中学生になると支出が増えそう」などと家計の将来像を予測しやすくなります。決算シートに記入しおえたら、マイホーム購入後の家計に問題が起きそうにないかどうかを確認していきましよ最初にチェックしたいのは、1年間に世帯で貯蓄できる額です。少なくとも年問50万円、共働きなら60~100万円以上貯められそうかどうかが一つの目安です。貯蓄できる額が多いほど家計にゆとりが生まれます。

 

 

将来の家計を守る3つのチェックポイント!!

住宅ローンのチェックポイント

 

続いて「将来にわたって問題なく返せそうかどうか」も細かくチェックしましょう。重要なポイントは、「子どもの教育費が準備できるか」「妻が仕事を辞めても返せるか≒60歳時点のローン残高が多過ぎないか」の3点です。

 

子どもの教育費に関しては、子どもを授かれば確実に必要になる資金です。高校までの教育費はその年の収支の範囲でやり繰りし、大学進学以降にかかるお金は必要になるタイミングまでに貯蓄しておくのが基本です。「教育費の目安」を参考に、将来どれくらい家計の負担が増えそうか、教育資金も問題なぐ貯めていけそうかを確認してください。現在共働きの人は、妻が仕事を辞めた場合に家計がどラ変化するかも予測してみましょう。特に注意が必要なのは、共働き夫婦が収入合算して多額のローンを組む場合です。夫一人の収入より、妻の収入も 合わせたほうが借入れ可能額が増えますから、不動産会社は高い物件を買ってもらうために収入合算をすすめるものです。

 

しかし、妻が「ずっと働き続けるから大丈夫」と思っていても、子どもが生まれれば一時的に仕事を休まざるを得ないこともありますし、職場によっては復帰が難しい場合もあるでしょう。将来的に妻が仕事を辞める可能性があるなら、収入合算はせず、夫一人の収入の範囲で無理なく返せるローンにしておくべきです。

 

 

60歳までに完済することがい基本!!

再度繰り返しになりますが、将来にわたって安心できる住宅ローンは「60歳までに完済できるかどうか」がカギとなります。先に計算した「無理なく返せる借入額」を実際に借りた場合、60歳時のローン残高がどれくらいになるかを確認しましょう。電卓では計算できないので、大手銀行や住宅金融支援機構のウェブサイトにあるシミュレーターを使って試算するのがおすすめです。

 

実際に住宅ローンを組む際は、60歳で完済しようとすると毎月の返済額が重くなってしまうでしょう。いったんは65歳前後を完済年齢に設定し、繰上げ返済をしながら60歳完済をめざすのが現実的です。このように考えると、60歳時の残高は「60歳までに繰上げ返済できる額」に抑えておくべきだということになります。具体的には、いま50代の人なら300万円以下、40代の人なら500万円以下、30代の人なら700万円以下にしておきたいところです。

 

たとえば35歳で住宅ローンを借りた場合、60歳時残高が700万円なら、60歳まで25年ありますから「700万円÷25年=28万円」。おおまかには1年当たり28万円、2年に一度50万円程度の繰上げ返済をしていけば60歳までに完済できる見通しが立てられます。

 

ローンは65歳以内で組み、繰り上げ返済で60歳完済を

新築分譲マンションのモデルルームで提案される返済プランは、ほとんどが借入期間を35年にして、毎月返済額を低めに設定しています。「家賃並みで買えますよ」と説明を受けると、買えるかもと嬉しい気持ちになりますが、借入期間が長くなるほど利息は増え、総返済額が多くなります。

 

借入期間を35年にすると、住宅ローンの返済が終わるとき、あなたは何歳でしょうか? 今35歳の人なら70歳、今40歳の人なら75歳、つまり定年退職後の年金生活時代もローンが続くことを想像してみてください。ローンは退職金で完済すればいいと考える人もいますが、退職金は年金だけでは足りない部分を補う生活費であることを忘れてはいけません。金額も今の会社の制度で満額が出るかどうかはわからないので、退職金をローン返済のアテにはしないほうが賢明です。

 

そこで住宅ローンは最初から65歳までに返済が終わるように組むことが大切です。35歳の人なら上記の例のように返済期間を35年ではなく30年にすれば、毎月返済額が高くなっても65歳で完済します。この間にお金を貯めて繰り上げ返済し、理想は60歳までにローンを終わらせれば、老後が不安定になるでしょう。

 

 

頭金が少ないと感じたら増やす方法を考えよう

諸費用もふまえて借りていい額や物件価格を試算してみて、頭金の少なさが気になりだした人も多いことでしょう。頭金を多く用意できれば、その分ローン返済の負担を小さくできますから、増やせるならできるだけ増やしたいところです。頭金を増やす方法の一つ目は、シンプルにお金を貯めることです。入居日までにまだまだ日数がある場合なら、ローン契約日(=物件の引渡し日)までの間に貯蓄して頭金を増やし、借入金額を減らすことが可能です。ボーナスから貯める、家計を見直して貯める事です。

 

二つ目の方法は、贈与を受けることです。「子どもが家を買うなら資金を援助したい」という親御さんは少なくありません。頼れる相手がいるなら、甘えるのも手でしょう。本来、贈与を受ける場合は基礎控除額110万円を超えると贈与税が発生しますが、住宅資金については「住宅取得等資金の贈与の特例」があります。贈与を受けた年や住宅の種類によって非課税限度額は異なりますが、たとえば特例の非課税枠が1000万円なら、基礎控除額110万円と合わせて110万円までなら贈与税がかかりません。「住宅取得等資金の贈与の特例」は、父母のほか祖父母からの贈与に適用されます。このほかにも、特例を利用するには一定の要件を満たす必要がありますから、事前によぐ確認しておきましょう。

 

たとえば、住宅の要件のうち、「家屋の床面積は登記簿上50m以上240m以下」というものがありますが、登記簿上の床面積と、住宅のパンフレットに記載されている床面積は異なるケースがあり、注意が必要です。これは、パンフレットでは「壁心」という壁の厚みの中心線で囲んだ面積を表示しますが、登記簿上は壁や柱の内側を測る「内法面積」が記載されるため。特例の条件から外れる恐れがある場合は、必ず事業者に「内法面積」を確認しておきましょう。

 

非課税額を超える贈与を受けられるという人は、「相続時精算課税制度」を使うと、課税を先送りすることができます。これは、親から子への贈与について2500万円までをいったん非課税とし、相続が発生したときに相続財産と合算して相続税を計算する制度。結果的に、相続税も贈与税もかからない場合が少なくありません。ただし、親が資産家で相続税について対策が必要な人は、あらかじめ税理士さんに相談しておくとよいでしょう。

 

 

親から借りる場合は客観的な証明を残そう

頭金を増やす方法で、3つ目に考えられるのが、「親から借りる」方法です。しかし、その借リ方には大きな注意が必要です。親が相手だからと借用書をつくらず返済計画もいいかげんだと、税務署から「贈与ではないか」と疑われる恐れがあります。親子とはいえ、客観的にみて「贈与ではなく借金」と言い切れるようにしておかなくてはなりません。

 

安全で確実なのは、借用書を作成して金利や返済方法を設定し、計画通りに返済していくことです。「あるとき払いの利息なし」はNGです。また、返済は銀行振込みにしておきましょう。税務署から「贈与ではないのか」と疑われたときでも、返済実績の記録があれば、正式な借金であることの証拠の一つになります。「親子間でのお金のやり取りが、どうして税務署に知られるのか」と疑問に思う人もいらっしやるかもしれません。実は、マイホームを購入すると、税務署から「購入した資産のお尋ね」という書類が送られてくることがあるのです。

 

この書類を受け取るのは、マイホーム購入者の数人に一人程度。しかしいざ受け取ったらヽ物件価格、頭金、金額、ローンを組んだ銀行や支店名、頭金には誰の名義のお金をいくら使ったかなど、住宅購入資金について詳細に記載して提出しなくてはならないのです。

 

 

売買契約前なら購入計画の見直しも検討

「頭金が少ない」と不安になった人は、不動産の売買契約前であれば、いったん購入計画を見直すのも一つの方法です。購入時期を先送りして貯蓄に励み、頭金を増やすことも検討しましょう。また、物件価格を下げて住宅ローンの負担を抑えるのも手です。その場合、中古物件も視野に入れて物件を探してみてはいかがでしょうか。「家を買うならやっぱり新築がいい」という人は少なくないと思いますが、中古物件なら、新築物件のように広告宣伝費や販売会社の取り分などの上乗せがありませんから、割安な価格で購入できます。

 

また、一戸建て住宅を建築する場合は、再度プランを見直してみることをおすすめします。見積書にあるプラン一つひとつについて、「本当にいま必要な設備かどうか」を吟味し取捨選択していったら、建築費が数百万円ダウンしたというケースもあるようです。「家を建てるのは一生に何度もあることではないから」と、つい予算がふくらみがちになりますが、その分ローンの借入額もふくらむことを忘れないようにしましょう。

 このエントリーをはてなブックマークに追加