欠陥住宅のトラブルチェック!!

トラブルチェック

 

欠陥工事はこうして防ぐ

欠陥住宅や手抜き工事を防ぐためには、完成したあとよりも契約段階や工事期間での チェックが重要です。初めての家づくりではわからないことだらけですが、人任せに せず、自分の目で納得がいくまでチェックする姿勢が大切です。

 

家を欠陥住宅にしないために

あなたの家族の生命を脅かす「欠陥住宅」対策についてふれておきます。欠陥住宅とは、家づくりにおいての法律、建築基準法・建築基準法施行令や関連する告示を満たしていない住宅のことをいいます。具体的には、設計図(意匠図一構造図一設備図一仕様書など)のとおりに施工されていない住宅で、しかも住まう人の安全性、快適性などの見地から通常の住まい方ができなくなる住宅のことです。

 

なぜ欠陥住宅ができてしまうのか、その一番の要因は「手抜き」です。建ててしまうと見えなくなる基礎や構造の部分で用いる鉄筋やコンクリートの品質、構造材をつなぐために使うべき金物を使っていない、使うべき材を使っていないなど。その結果、ちょっとした地震に耐えられない構造になってしまったり、強風時や車が通るたびに揺れてしまったりして、安心して暮らせない家になってしまうのです。これを防ぐにはどうすればよいでしょうか。

 

①建築コストを過剰に優先しないこと

「できるだけ安く」建てたいのが人情ですが、工事業者側からすればコスト面できついと利益を出すために手を抜くという手段に出やすいのです。

 

②契約を急がないこと

パートナー候補の建築現場やすでに建てたお宅があるなら見せてもらい、住み心地などを聞くなど、どんな家づくりをしているのかを確かめましょう。

 

③第三者が見守る仕組みを利用する

住宅性能表示制度という制度があり、これは構造の安定、火災時の安全、劣化の軽減など住宅性能を等級3とか等級2というように等級で表示する仕組みです。住宅の性能を評価する評価機関が別にあって、そこで図面や現場検査など家づくりをチェックします。ただし任意の制度なので性能表示制度を採用する住宅会社、採用しない住宅会社があります。

 

④パートナー候補とのコミュニケーション

担当者とは密にコミュニケーションをとり、契約して工事が始まったら職人さんたちと顔なじみになるくらい現場に通いましょう。

 

⑤現場監督の質を確認する

現場監督は建物の品質に直結します。建物が完成する前に現場に行き、写真を撮ることで工事の進捗を確認しましょう。現場監督の質は工事の品質に大きく影響します。

 

⑥耐震等級と省エネ基準を確認する

耐震等級と省エネ基準を確認しましょう。耐震等級は地域によって異なりますが、最低限の基準をクリアしていることが重要です。また、省エネ基準も適合しているか確認しましょう。

 

⑦断熱性能をチェックする

断熱性能は快適な住環境を実現するために重要です。工務店が提供する断熱性能を確認し、最低限の基準を満たしているかどうかを確認しましょう。特に、断熱材や窓の性能に注目しましょう。

 

⑧高気密住宅を考える

高気密住宅はエネルギー効率が高く、省エネに貢献します。工務店が高気密住宅を提供しているかどうかを確認しましょう。高気密住宅は気密性を高めた住宅で、エネルギー消費を抑えるために重要です。

 

⑨過去の実績を調査する

実績も重要なポイントです。過去に建てた建物の性能や評判を調査しましょう。特に、過去の建物のBI(建築確認)情報をチェックすることで、工務店の信頼性を判断できます。

 

⑩最終的な契約前に慎重に検討する

最終的な契約前に十分な検討が必要です。工務店が提供する情報をしっかりと確認し、納得のいく契約を行いましょう。欠陥住宅を回避するために、慎重な選択が大切です。

 

 

 

自分の家は自分でチェック【欠陥住宅】

トラブルのチェック

テレビや雑誌などで話題になることも多い欠陥住宅。できあがった家が傾斜していた、ひび割れや水もれ、雨もりがある、振動や揺れが激しいなどの問題があると、メンテナンスの金銭的負担も人変です。完成後にこうした不具合が見つかった場合、たとえ施工に問題があったとしても工 事結果が内部に隠れてしまうため、その原囚を特定するのは難しく、結局施主が泣き 寝人りしてしまうことも少なくありませ ん。欠陥工事を防ぐためには契約前や工事 期問中から対策を講じる必要があります。

 

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設計図や仕様書を 現場に持参してチェックしよう

驚くべきことに、欠陥住宅では設計図面が整っていないケースも多いと言います。きちん とした図面がないと施工中のチェックも難しく、完成後はどこにミスがあったのかが一層わからなくなります。また、どんなに 入念に設計プランを練ったとしても、工事が正確に行われなければ何の意味もありま せん。下に主な設計図書の役割をまとめてあります。工事前にはすべてに目を通し、工事中は現場と図面を照らし合わせながら ミスがないかをチェックしましょう。設計図書のなかでも、仕様書は平面図ではわからない細部を記したもので、とても重要です。読みづらい部分は説明を受けて、きちんと理解しておきましょう。また工事中は資材の保管状況や整理整頓されているかも要チェックです。施主がまめに足を運べば、現場の作業も慎重になるものです。

 

契約段階で必要となる契約借款も、万一トラブルが生じた時の対応をまとめた大切な書類です。契約内容に問題が生じたり、工事や支払いが遅れた場合どうするかが記されているので、きちんと揃っているか確認し、内容にも必ず目を通しましょう。

 

 

「欠陥住宅」が無くならない現実!!

テレビのニュース番組やネットのニュースを見ていると、「欠陥住宅」の話題が頻繁に出てきます。そのためか、今住んでいる建物が、同様な欠陥をもっているのでは、と心配される方が、ここ数年で非常に増えているようです。今、欠陥住宅が騒がれている理由のひとつに、この話題が根強い「ブーム」になっていることが挙げられると思います。テレビやネットを見て、自分の住宅が「欠陥住宅なのではないか」と疑いはじめ、建物の内部までチェックした結果、重大な欠陥に気づいた、というケースもあるのです。ただ、これが本当に欠陥なのであれば、気づいてよかったということになりますが、その反面、欠陥というよりちょっとした施エミスであるのに、欠陥だと思い込んで悩む方も多いようです。そのことが、「欠陥住宅ブーム」をさらに大きく見せているようにも思われます。

 

すぐには現われない欠陥現象

「欠陥住宅」という言葉が社会的認知を得たのは、高度成長期に国の持ち家政策により住宅金融公庫融資の条件が緩やかになり、大企業が他産業である住宅建設分野に参入した、昭和40年代ではないでしょうか。現在、欠陥住宅の問題が騒がれているのは、その建物が建てられた当時、建築ラッシュにより雑な施工が行われてきた結果といえるかもしれません。

 

事実、建築ラッシュの時期は施工者も監理者も人員不足で、非常に未熟な大工がたくさんの建物を建てていたのも現実です。大工さん自身が未熟であることを責めることはできませんが、そうした未熟な大工さんたちを使った使用者は、今、欠陥住宅問題で大変なトラブルを抱えているわけです。欠陥現象はすぐには発見されません。建物ができてすぐは、何も問題がないように見えるのですが、何年か経つと、壁や床が傾いたり、雨漏りがしたりという現象が起こってくるのです。雨漏り程度ならともかく、何年かに一度の大規模大地震で欠陥が発覚したとなれば、それは命に関わる問題に発展するのです。ここが欠陥仕宅のとても恐ろしいところなのです。

 

できたばかりの建物は、たとえ欠陥をはらんでいても、まともな外観をしているのが常なのです。欠陥は、瑕疵担保期問以後に発見されることが多いのです。品確法は施工者に欠陥住宅の責任を問えるよう、平成1999年に施行されました。これにより、建物の重要な部分である構造体のうち、多くの項目について10年保証となり、工事請負契約書に瑕疵担保期問2年と記載されていても、引き渡し後10年間の瑕疵担保期間が得られるようになりました。つまり今後は、10年間の瑕疵担保期間があることになります。しかし、10年経ち、瑕疵担保期問が終了したあとに欠陥現象が発見されることも、当然予想されます。欠陥住宅をつかまされないためには、事前のチェックが非常に重要なのです。

 

欠陥住宅を生んだシステムとは

「安普請」とか、「建て付けが悪い」などという言葉は昔からありましたが、安い建築費用で建てた家は安普請でも仕方がありません。そして住まい手も、そのことを重々承知しているのが普通でした。しかし「欠陥住宅」という言葉には、施主や建売住宅の購入者にわからないように手抜き工事されている、というあいまいなニュアンスが含まれています。この違いは、「住まいは顔見知りの棟梁や大工さんに建ててもらう」という日本の古くからの地域社会をベースにしたシステムが崩壊して、マスコミをフルに使って集客、販売する住宅会社が登場したことによって生まれたものなのです。ハウスメーカーは下請けを使い、下請けへの請負代金を切り詰めました。それこそが、欠陥住宅を生んだ最大の原因と考えられています。

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トラブル予防

 

マイホームのの建築工事に限らず、多くの人が違った立場のなかで協働するところでは、「トラブル」と呼ばれるものは、その大小の差こそあれ、つきものなのです。小さな行き違いまでトラブルとするならば、トラブルのない工事現場などありえないとさえいえます。

 

あなたとハウスメーカーの担当者や建築設計事務所の建築家などは、ほとんどの場合、初対面でしょう。また、建築設計事務所と工事業者、そしてその下請けの人たち同士も、初対面のことが少なくありません。当然のことですが、そのようななかでは、自分の考えている常識というものが通じない場面もでてくるものです。機械がすべてを行うのとは異なり、人が行う作業では、どんなに注意をしていても間違いが起きる可能性をゼロには出来ないのです。つまり、何かのつまずきが生じること、そのものが悪いのではありません。問題は、行き違いや間違いがきちんとフォローできなかったために、施主であるあなたの利益や、家の資産的価値を損なうような大きな問題に発展してしまうことなのです。さらに大切なことは、事前にその原因を可能な限り少なくするように配慮する努力です。もちろん、単純なミスなどではなく、設計や工事の内容がはなから根本的な欠陥を含んでいることのないようにすることは基本です。

 

建築のトラブルの原因はいくつかに分類できる

施主と設計や施エサイドとの問で深刻なトラブルの起こる理由は、いくつか考えられるでしょう。そして、それらに共通する基本的な理由は以下のふたつであるケースが多いのです。

 

A 情報不足が原因の場合

①ハウスメーカー、建築設計事務所や工事施工業者の選択の問題

 

②契約先との契約の内容や業務の流れに対する理解の問題

 

③コミュニケーションと信頼関係の問題

 

④第三者監理の必要性についての認識の問題

 

B工事監理の実質的欠如が原因の場合

①書類上だけの工事監理者名の場合

 

②工事業者と利益をともにしている立場の工事監理者の場合

 

③監理者となっている建築家(建築設計事務所)が充分な監理を行わない場合

 

④行政・各種団体による検査の限界の問題

 

以下の項では、これらの原囚ひとつひとつをみて、対策を考えていきましょう。ここで説明が必要なのは、Aの④「第三者監理の必要性」と、B「工事監理の実質 的欠如」だと思います。トラブルをできるだけ少なくするためには、設計図通りに施工されているかどうかを細かくチェックする工事監理がキーポイントになるのですが、この必要性に対する認識が甘かったり、監理を行っていても、実際に工事がはじまると監理者が実質的には不在であったという場合です。

 

建築確認申請書の一面、二面

建築基準法では、設計とは「自己の責任において設計図書を作成することをいう」と規定され、工事監理とは「自己の責任において工事を設計図書と照合し、それが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認することをいう」とされています。家の注文者であるあなたは、確認申請の段階で、建築確認申請書の一面と二面に設計者の記名、捺印を求められ、工事監理者の選任を求められているのですが、多くの人がこの埀要性を認識していません。住宅トラブルの根本原因は、ここにもあるといえるでしょう。

 

 

広告チラシで欠陥住宅か判断できる!?

住宅取得のための最初の一歩ともいえるこの折り込みチラシにも、「キチンとした住宅を建てることができる優良な業者のチラシ」と、「一度契約してしまいさえすれば、平気で危険な住宅を建ててしまう業者」やヽ゜欠陥住宅をさも当然のように売っている業者」のチラシが混在しているのです。住宅は自動車や家電製品のように、一部上場企業が公正な価格競争と品質競争を繰り広げるといった商品とは大きく異なります。住宅・不動産業界には、地場に依存する極めて零細な企業が多く、結果、住宅の品質や工事のレベル差が業者によって異なり、商品(住宅)の質も、歴然としています。

 

実際には、素人の方々がそういった悪質な住宅と、良質な住宅の違いを、折り込みチラシや雑誌広告などから与えられた数少ない情報を頼りに見分けるのは難しいことでしょう。でも、一般的に不動産の情報は、折り込みチラシを手にし、その販売会社を訪問することから始まるのです。このサイトでは、そんな住宅取得の第一歩である、巷にあふれたいろいろなチラシや広告の中から、「どうすれば危険な住宅を購入するリスクを回避することが出来るのか」、あるいは「危険な業者から身を避けることが出来るのか」、そして「自分が納得できる住まいを手に入れることが出来るのか」、という事を紹介しています。

 

1/3の業者が欠陥住宅の可能性がアリ!!

危険な業者と契約することを回避し、いい住宅を手に入れる。それは、十分な予備知識を得る以外に術がありません。特に住宅販売の世界では、オトリ広告や、違法な広告、あるいは詐欺まがいのセールストークまで使って、購入者を陥れようと考えている悪質な業者が多数存在します。しかも、最近では専門家でさえも一見しただけでは判断を誤ってしまうような、巧妙な欠陥住宅さえ存在しています。危険な住宅も、悪質な業者も、一見しただけではわかりにくくなっているのが現実なのです。私の経験上、建売住宅や注文住宅の区別なく、住宅供給業者の1/3が上質な住宅を建て、1/3が普通の住宅を建て、残りの1/3は粗悪な住宅を建てています。さらに、その中の数%は、まさに「欠陥工事を平気で行う業者」だというのが、この業界の悲しい現実ではないでしょうか。

 

私たちは、人生の半分の時間を自宅で過ごしています。そして、一旦マイホームを手に入れてしまうと、あなたの収入の20%近くは、30年以上もの間、住宅のために支出されていくのです。そんな大切なマイホームを、「たまたま良い業者に当たった」、あるいは「悪い業者に当たってしまった」、という運だけで決めてしまっていいのでしょうか?

 

「信じることは美しい。でも知識のない信頼は盲信でしかありません」

 

「無知は危険と隣り合わせです」

 

住宅の取得は、「夢のマイホーム」という甘い響きとは裏腹に、何事も慎重に、そして冷静に判断をする必要のある一大事業なのです。危険な業者の魔の手を避け、安全で快適なマイホームを取得し、ローンを支払うことが苦にならない。この書がそんな住宅取得の手助けになれば幸いです。