「バリアフリー住宅」と「ユニバーサルデザイン」

バリアフリー

 

高齢化社会、住宅の耐用年数向上に伴い、「バリアフリー化」への取り組みが本格化しています。

 

さらに進化した「ユニバーサルデザイン」も提唱されています。

 

住宅の商品開発に当たって、「バリアフリー化」が、いまや常識化しつつあります。バリア(障害)フリー(解消)とは、広い意味では、制度的、物理的、精神的なバリアを取り除き、障害をもつ人が健常者と同じ暮らしができるようにすることを指します。ただし、バリアフリー住宅という場合には、身体障害者、高齢者が暮らしやすいように、主に物理的な障害をなくすことを意味しています。

 

 

 

 

「バリアフリー」・・・すっかり耳なれた言葉ですが、ここではバリアフリー住宅の意味をあらためて考え、それをプランニングに実際にとり入れるためのヒントをご紹介しています。年をとると立ち座りで膝や腰が痛んだり、わずかな段差でつまずいたりと動作に不自由を感じることが増えていきます。二世帯住宅など高齢期を控えた住まいは、安全に暮らせる設計を心掛けましょう。バリアフリーというと特別なものに感じるかもしれませんが、今は健康な家族も、病気や事故にあったり。いずれは加齢で体力が落ちていきます。ちょっとした配慮をしておくことで、家族全員が安心して暮らせる住まいが完成します。

 

家の完成当時は健康で元気だった家族も、年を取るごとに体力が衰え、身体能力も落ちてきて快適だったはずのわが家が住みにくく感じてしまうこともあるのです。例えば気にもとめていなかった室内の段差につまずいてしまったり、あかりが弱すぎて細かい文字が見えにくく感じたり・・・ お年寄りはもちろん、小さな子供や病人・ケガ人まで安全に暮らせるようあらかじめ家のバリア(障害、あるいは不自由)を取り払っておくことは、家族全員が長く快適に暮らすための大切なポイントになります。プランニングの基本はできるだけ単純であることでしょう。シンプルな構造にすることで移動がしやすくなり、車椅子でもスムーズに動くことができます。例えば床の段差はできるだけなくし、すべりにくい素材を使ったり、随所に手すりを設置。こうした配慮が住み心地に大きく影響するのです。またお年寄りや乳幼児のために適切な空調・暖房を設置することも大切です。

 

高齢者というと一般的に60代、70代以上ととらえがちですが、実は視力や聴力の衰え、記憶力の低下は40代から始まっているのです。働きざかりの人にとっても、バリアフリーに配慮した住まいには快適性がアップするはず。下にまとめた具体例を参考に、住まいの環境をもう一度見直してみましょう。また、清潔に保ちやすいようメンテナンス性にも考慮して、誰にとっても安全に暮らせる空間をプランしましょう

 

 

いまさらですが・・・バリアフリー住宅とは? どのような家?


「バリアフリー住宅」とは、バリアすなわち「障害」のない家という意味です。危険を認識できなかったり、できても安全のための対応がしにくい高齢者や乳幼児、体に障害をもつ人など弱者にとっても、安全に暮らせる住まいです。バリアフリーというと、床が段差のないフラットな住宅のことだけを指すと勘違いしている方が多いようですが、実はそれだけではバリアフリー住宅とは言えないのです。

 

代表的な手法としては、部屋と部屋の間の段差をなくすことがあげられますが、ただ単に段差をなくせばいいというわけではなく、その家に暮らす人がどの程度のバリアフリーを必要としているかを細かく見きわめ、それぞれの家族に合った施工をすることが重要なのです。高齢者が快適に暮らせるバリアフリー仕様は、今や一般住宅にも適用さ れるのがあたり前の時代となっています。バリアフリー住宅の基本は「段差をつくらない」ことと「必要な場所に手すりをつける」ことです。この2点を踏まえたうえで、住む人の必要に応じて各部屋のバリアフリーを考えることが重要です。

 

常識化する「バリアフリー」

住宅のバリアフリー化か進んでいる背景には、高齢化社会に伴うお年寄り人口の増加と同時に、住宅の質の改善による耐用年数の向上があります。一度住宅を建てると40~50年と住み続けることが可能な時代であり、将来の身体機能の衰えに対して、新築時から何らかの対応をしておく必要があるわけです。また、万が『ケガをしたときなども何かと便利です。バリアフリー化への収り組みの先駆けとしては、積水ハウスが30年ほど前に「車椅子住宅」を開発、熊本の医療施設に提供するなどの動きがありました。その後、同社は「生涯住宅」のブラッドでこの分野に積極的な取り組みを行なっています。

 

ユニバーサル

 

1990年以降、建築研究所(旧建設省の機関、現在は独立行政法人)が相次いで設計指針案を発表、高齢者、身体障害者対応什様のランクづけを行なったことを契機に、普及気運が高まりました。その後、積水化学工業が加齢配慮住宅研究所を設立するなど、住宅メーカーのバリアフリー化への取り組みが本格化しました。一方、住宅設備・建材メーカーでも水回りから照明、ホームエレベーターなどの高齢化対応製品の開発に取り組んでいます。こうした関心の高まりのなか、高齢化対応部品の性能・機能・コスト面での進歩は著しく、デザイン面での洗練度も高まっています。若者や健康な人にとっても使いやすくて楽しい。長寿仕様”が、いま、住宅業界の合言葉のような存在になってきています。そして、バリアフリーの考え方を一歩進めたのが「ユニバーサルデザイン」です。

 

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高齢者の転倒事故が多発するのは「自分の家」

骨の弱っている高齢者が転倒すると骨折しやすく、部位によっては手術・長期入院が必要となります。入院治療中のストレスや環境の変化から痴呆になる、予後が悪く寝たきりになるというケースは実に多いので、転倒予防は重要です。バリアフリーの概念が浸透しているとはいえ、街中にはまだまだ段差が多く、エレベーターやエスカレーターのない駅もたくさんあります。確かに街にはリスクがいっぱいです。しかし、高齢者の転倒事故の多くは「自宅」で発生しているのです。しかも、転倒事故がもっとも発生しているのは「居室」です。危険性が予測できる浴室や段差などとちかって安心感があるのかもしれませんが、高齢者にとってはカーペットのシワや電化製品のコードですら、転倒の誘引となってしまうのです。

 

 

住宅設備で加齢によるリスクを軽減

高齢者の身体的能力の衰えを理解し、住宅内部の危険要素を排除した部屋なら、老後はもちろん、若いときも快適に暮らせることでしょう。また、子供や体の不自由な人にとっても安心して過ごせる空間になります。

 

高齢者が暮らしやすい 住まいとは?

●段差をつくらない

高齢になるとほんの少しの段差にもつまづきやすくなり、家庭内事故の原因となる。廊下と居室、居室と居室の間の段差を極力なくす。

 

●開き戸よりは引き戸が良い

開き戸は足腰の弱った人や車いすの人には負担が大きいので、なるべく引き戸を設置する。

 

●高齢者の居室は1階に

高齢者の居室は1つのフロアですべて事が足りるよう、1階にするのが基本。和室よりも洋室にし、ベッドで寝起きすると本人の負担も介護の負担も小さくなる。

 

●手すりの設置が必須

どうしても段差が必要な玄関や階段などには必ず手すりを設置する。手すりの高さは使う人の足の付け根のあたりが基本。

 

●水回りに余裕のスペースを

介護を受けるようになると。トイレや入浴、洗面に介護者が付くことになるため、2人が動けるスペースが必要になる。

 

●すべりにくい床材を

床材はすべりにくい工夫がされたものを選択。特に浴室はすべりやすいので注意が必要。

 

●住宅内の温度差をなくす

暖かい居室から寒いトイレや浴室に移動すると、温度差で身体的にダメージを受けるピートショックを起こしやすい。住宅の気密・断熱性を高めてなるべく室内の温度差をなくし、それでも温度差が大きい場合は場所ごとの暖房方法を考えることが重要。

 

 

目に見えないバリア「障害」をとり払うことも大切!!

車いすのバリアフリー問題
バリアフリー住宅というと、技術的な面にばかりに意識が向きがちです。しかし、本来は精神的なバリアという、目に見えない障害をとり払うことが最も大切なのです。たとえば、安全を重視するあまり、家じゅういたるところに手すりを設けたのでは、まるで病院のようになってしまい、住まいでありながら精神的な落ち着きが得られなくなります。また、使い勝手もよくないでしょう。住み手の身体的機能にもよりますが、手をつきやすい位置に棚を設けて手すりがわりにするなど、住まい・住居らしい工夫をしてみてほしいのです。健常者が考えるバリアフリーは、得てして医療施設や障害者施設のような感じになってしまいがちです。

 

また、車椅子を使う人がいる場合、車椅子で壁にぶつかっても、傷をつけたり汚したりすることをひけめに感じないように、汚れにくい腰壁を設けたり、塗りかえや張りかえがラクな壁仕上げにする方法も必要です。例えば、木材のチップを原料とした壁紙で、専用の塗料で塗装ができる「ルナファーザー」などがあげられます。このように弱い立場の人が、同じ住まいで暮らす健常者に対してひけめを感じないようにするなど、健常者とのバランスも考えたいものです。身体的だけではなく、精神的なケアも忘れてはいけません。

 

さらには、二世帯住宅の場合、親世帯と子世帯の広さや日当たりなどに大きな差が出るために、精神的な溝ができてしまったという例もあります。二世帯住宅の場合は、それぞれの家族ごとに親世帯と子世帯の関係のもち方が違うので、どのような関係をつくりたいのか、そのためにはどのような間取りや仕様にすればいいのかを、綿密に打ち合わせる必要があります。

 

このように精神的バリアをとり払うための対策を、家族構成や障害の度合いに合わせて愛情を込めて考えてこそ、病院などとは違う、「住宅」といえるのです。これが出来ていないと、真のバリアフリー住宅とは言えないのです。そのほか目に見えないバリアには、家の中の温度差もあります。ヒートショック現象にも気を配りたいものです。あたたかい部屋から寒いトイレなどに入ると、血管が急激に収縮して脳卒中を起こしやすいので、温度差をなくすことも大切です。このヒートショック対策には、全館空調が効果的です。もちろんアイフルホームでも全館空調が用意されています。セシボシリーズの「極」「零」「爽」すべてに搭載が可能です。

 

 

バリアフリー住宅はメーターモジユールにこだわるな!!

車椅子の利用を考えると、廊下の幅を従来より広くする必要があるでしょう。そのような広い空間をつくりやすくするために、設計の際のモジュール(基準寸法)を尺貫法ではなく、メートル法にするメーターモジュールをとり入れるケースが多くのハウスメーカー見られますが、日本の建材は基本的に尺貫法にもとづいた寸法になっているため、メーターモジュールでは材料が余り、コストが上がってしまうことになります。1尺は30.3mですから、これを倍々して考えるなどすれば、広いスペースをつくっても、コストは抑えられるでしょう。メーターモジュールにとらわれず、コストを抑えたバリアフリー住宅づくりを検討してはいかがでしょうか。

 

スペースを広くとつても、絶対に安全とは言えない!!

上ではスペースを広くとるための方法をとり上げましたが、単にスペースが広ければ安全というわけではありません。たとえば転んだとき、周りに体を支えるものが何もなくて直接床に倒れると、壁にぶつかってから倒れた場合にくらべて、衝撃の度合いは強くなります。意外とこのあたりのことは、一般的に理解されていないのが実情です。

 

また、車椅子の利用を考え、廊下を広くすることばかりを重視しすると、必然的にほかの部屋が狭くなってしまいます。それでは快適な住まいとはいえません。住み手の障害にはどんなプランが必要かを慎重に見きわめ、全体のバランスをとってプランニングすることが必要です。

 

あえてバリア「障害」を設けることも考えて!!

安全に暮らすことを考えると、あえてバリア(障害)が必要な場合もあるのです。すべて障害を取り払えばよいのではありません。たと小さな子供がいる家庭が良い例です。乳幼児がいる家庭では、危険な階段やキッチンに入れないようなバリアを設けることがあります。これが最たるものです。

 

ですから、あまり神経質になって、すべての危険から守ろうとするのも無理があり、子供も危険について体験する機会を失うので問題ですが、必要に応じて適材適所にバリアを設ける必要があります。

 

水回りの安全性を高め、 誰でも使いやすく

加齢のため、夜中にトイレに起きることが多くなります。可能であればメインのトイレのほかに、寝室の隣にも設けておくと機能的です。動作を助けるL字の手すりは必須です。将来、車椅子や介護者が入れるように、入り囗は広めの引き戸にし、スペースも十分とっておきます。立ち座りをサポートしてくれる、電動式の昇降便座もあるので、足腰の弱い方は検討してみてはいかがでしょうか。

 

トイレと浴室、洗面脱衣室で気をつけたいのは、暖房計画。寒い季節に居室との温度差が大きいと、脳梗塞や心筋梗塞などの発作を引き起こす原因となります。廊下も含め「温度のバリアフリー」を心がけてください。穏やかに温まる浴室用の床暖房も人気があります。さらに脱衣室は浴室では、服を脱ぎ着する、体や髪を洗う、バスタブに出入りするなど動作が多岐に渡り、片足で立つこともでてきます。

 

前向きな気持ちで 暮らせる配慮も重要!!

歳を重ねると思い出のこもった品が増えていきます。身近に飾れる棚や、出し入れしやすい収納を用意しましよう。庭木や建具などに、それまで住んでいた家の面影を残せれば、喜ばれるでしょう。また友人知人や、近隣の人とのお付き合いは、若さを保つ張り合いになるでしょう。おしゃべりか楽しめる玄関土間や縁側など、外に開かれた設計も考慮してみましよう。

 

健康な人が新築する場合も最低限の備えを考えましょう!!

健康な人が家を建てる場合も、最低限、将来に備えておくと安心です。バリアフリー住宅ヘリフォームやリノベーションする際のコストも抑えることが出来ます。やっておきたいのは、まず部屋と部屋の段差をなくすことです。これは基本中の基本です。掃除機をかけやすいなど、ふだんの生活もとても快適です。よほどのことがない限り、現在ではこの部分はバリアフリーになっているものです。

 

バリアフリー階段
また、車椅子の利用を考え、廊下の幅は90mにしておいたほうが無難でしょう。ドアは開き戸より引き戸か折り戸のほうが車椅子の場合開閉が楽です。トイレはぜひ引き戸をお勧めします。階段、廊下、トイレなど、転倒しやすい場所の壁は、将来的に手すりを設置できるよう、しっかりした下地を入れておきましょう。階段は傾斜がゆるいほうが上り下りがラクです。全体の広さの制限もあるでしょうが、ぜひとも階段の傾斜は緩くしておきたいものです。さらに、寝室を2階に設ける場合は、将来1階で生活できる備えが必要でしょう。寝室のそばには、トイレがが必要なので、押入れをトイレに改造することなどを想定し、水回りの配管プランを検討しましょう。ホームエレベーターは構造や申請の問題があるので、なるべく新築時に設置するか、将来改造がきくよう設計士やハウスメーカーと十分相談をしたうえで決めましょう。

 

このように、健常者でも最低限の備えは必要ですが、過剰な備えはコストがかかります。また、見た目をそこなったり、将来、ムダになることもあるのです。あとでできることはあとで、そのときの状況に合わせてと割り切り、現時点で快適に暮らせる家づくりも必要でしょう。

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【場所別】 バリアフリーのポイント 【お年寄りが快適に】

お年寄りのバリアフリー

 

寝室(老人室)のバリアフリー

寝室のそばには、トイレあるのがベストです!!

寝室のそばに、トイレ、洗面、バスといった水回りを配置すると、本人も介護する人の負担もとても軽くなります。特にトイレは、必ず寝室のそば、または一角にあるほうが望ましいでしょう。若い方で、将来的な老後の備えの場合は、配管等の準備だけはしておきましょう。

 

扉は車椅子でも開閉がしやすいように引き戸にするほうが良いでしょう。押入れを簡単にトイレに改造できるユニットも市販されているので、将来に備える場合は、新築時に必要な場所に押入れを設けておくのもよいでしょう。繰り返しますが、その場合は配管等の準備を怠らずに。

 

また、寝室からリビングを通らないとトイレに行けない間取りにすると、来客時など、寝巻姿で恥ずかしいと思いながらも通らなければならす、その積み重ねで、しだいに「どうでもいい」と、かまわなくなり、精神まで不健康になってしまうケースもあります。そのほか、できれば玄関も寝室の近くだと出入りが楽だといえるでしょう。寝室から直接外へ出られる造りも便利です。

将来的に和室を洋室に変えることを想定したプランニングを!!

お年寄りにとっては、布団よりベッドのほうがラクに寝起きができるので、和室を洋室にリノベーションするケースも多く見られます。介護するほうもベッドのほうが楽なのです。

 

布団なら、2枚敷いても6畳あれば十分ですが、ベッドを2台並べ、車椅子が通れる幅も確保するとなると、6畳では不足です。可能であれば8畳にしましょう。このように、将来的にしつらえを変えたときにも対処できるように、あらかじめ家具の配置を考えておくことが大切です。また、寝ながらテレビを見ることを考えると、ベッドとともに、テレビを含めた配置を想定しておくのもポイントでしょう。

暖房器具は必ず安全なものを選んで!!

火事や空気を汚す心配のない、遠赤外線やオイル式のパネルヒーターなどが安心でしょう。最近では様々なモノが出ています。エアコンのような温風式と違い、のどもからからになりません。また床暖房はベッドの場合、あまり効果的とはいえません。布団の場合は別ですが。

 

玄関・アプローチのバリアフリー

引き戸の採用・上がり框を低くする

玄関にベンチを設けると靴の脱ぎはきがしやすくなり、腰かけてから上がりかまちの上り下りができるので転倒防止になります。必要に応じて手すりも設置したほうが良いでしょう。足元がしつかり見えるよう、ドアのわきにフィックス窓をつけたり、照明で十分な明るさの確保をすることも必要です。たたきは滑りにくい素材が望ましいでしょう。

 

また、開閉のしやすさや転倒防止のため、ドアを引き戸にしたり、上がり框の段差をを2㎝程度と、ほぼフラットにするのもおすすめです。これなら車椅子での出入りも可能となります。玄関に引き戸や、ほとんど段差がないのは少し違和感があるかもしれませんが、そのような思考のバリアをはずしてください。最近のマンションの多くは、このようなほとんど段差のない玄関になっています。

 

部屋の出入り囗のバリアフリー

段差をなくしてフラットにしましょう

畳とフローリングのように、違う床材が隣り合っていると、その厚みの差が段差になるので、下地の厚みを調節してフラツトになるように施工業者に依頼しましょう。ドアの下の沓摺りも、同様に事前に頼んで、なくしてもらったほうが良いでしょう。また、引き戸は開閉がとても楽なのでおすすめです。車椅子でも自分であけ閉めが容易です。開き戸よりあけ幅を調節しやすく、空気のつながりが感じられるので、家族のコミュニケーションのバリアをとり払うのにも有効的です。

 

廊下・階段のバリアフリー

ゆったりした幅を確保し、将来的に手すりをつける準備も!!

廊下はその幅が大きな問題です。幅は90㎝にすると、両側に手すりを設置しても幅70㎝以下の車椅子で通れて、介護者と歩くことも可能です。壁には、将来的に手すりをつけられるよう、丈夫な下地を両側に大きく入れておきましょう。手すりはお年寄りなど、必要な人の手の高さに合わせた位置に設置をすることが重要です。金属より木 のほうが感触があたたかくく見  た目も良いでしょう。階段の幅は75㎝以上が望ましいです。折れ階段は上で曲げると転倒して下まで落ちやすいので下で曲げ、回り階段は転倒時に体が止まりやすい位置に踊り場を作りましょう。

 

水周りのバリアフリー

転倒やヒートショックを防止 障害に合わせた設備を備えること!!

ヒートショック お年寄り
バス・洗面・トイレは事前に手すりを設置するか、もしくは将来的に設置できるよう丈夫な下地を入れておきましょう。手すりは金属より木製、あるいはプラスチック樹脂のほうが冷たくなく良いでしょう。出入り口は段差をなくして引き戸にしましょう。ヒートショックを防ぐため、バス・洗面所に床暖房を入れるなど暖房設備も必要でしょう。トイレと洗面所は、隣り合わせて配置し、間の仕切りを簡単にはずせるようにしておくと、介護が必要になった場合、広く使えてとても便利です。

 

キッチンはあとで取り換えができるので、今の使いやすさを重視して選びましょう。コンロは炎の出ない電気式が安全といわれますが、視力が弱い場合、熱くなっていることを示すランプが見えにくく、やけどをする危険もあります。可能であれば、IHクッキングヒーターが良いでしょう。しかし、お年寄りにはデジタル式のタッチパネルも表示が見にくいので、人によっては従来ガスコンロのようにのつまみを回して点火、消火するタイプのほうが安全な場合もあります。水栓金具は操作がラクなシングルレバーとしましょう

 

取つ手・スイッチのバリアフリー

手先に力を入れなくても操作できる大きめのタイプに!!

取っ手は握って回すタイプより、レバーハンドルのほうが、あまり力を入れずに操作できます。最近ではこのようなタイプが多くみられます。照明器具のスイッチは、ワイドスイッチがおすすめです。これもすでに定番となっています。指先でなくても、ラクにオン、オフができます。

 

バリアフリーの家にすると割増融資が受けられる!?

公庫融資を受ける場合、基準金利適用住宅 の「バリアフリー」の条件を満たすと割増融資を利用することができます。定められてい る条件とは、

 

①床の段差の解消
②廊下の通 行幅の確保
③出入り口の幅の確保
④昇降 しやすい階段寸法
⑤浴室、階段に手すりを 設置
⑥浴室の広さの確保
⑦高齢者の寝室 とトイレを同じ階に設置など、

 

細かい寸法も 指定されていますので、希望者は確認してお きましょう。また、ホームエレベーターや高 齢者配慮型の設備の設置などの「高齢者等対 応設備設置工事」の条件をクリアすれば、さらに割増融資を受けることができます。

 

バリアフリーで おすすめの機能・商品

バスルーム内での事故は多いため、特に 高齢者や小さな子供がいる家では、万全な 備えをしたいものです。最近のシステムバ スは、床がフラットでバスタブ横に手すり がついているなど、多くの商品がバリアフ リー仕様になっていますが、浴室の出入り口付近や水栓の近くにも手すりを追加する、すべりにくい床材を使うなど、より安全なスペースにしましょう。また、高齢者にとっては、温度差も危険因子。浴室暖房乾燥機や床暖房を設置すれば、寒い季節の入浴も安心して行えます。

 

●床暖房
冬場の入浴では、バスルームに入った途端に足元がひやり。そんな不快な経験をした人は多いでしょう。そこでお勧めしたいのが床暖房ですが、バスルームで採用されているのは、床下にお湯を循環させる温水式システム。床だけでなく、バスルーム全体がぽかぽかとあたたまり、高齢者から子供まで家族の誰もが快適なバスタイムを過ごせます

 

●手すり
安全な入浴のためには、バスルームへの出入り用手すり、バスタブヘの出入り用手すり、洗い場での立ち上がり用手すり、バスルーム内で移動用手すりが必要です。しつかり握れるように、円形に近い形状で外径が3~5センチのものを選びましょう。

 

●フラットな床
バスルームと脱衣所間に段差があると、つまずいて転倒する心配があります。このため、床はフラットな仕様に。また。水に濡れても滑りにくい素材を使用した床なら、子供や高齢者も安心です。

 

●アイサポートセンサー
万全を期すためには、 思わぬ事故などへの備えも必要。入浴中に人の動作が止まるなどの異常を感知すると、音声で知らせるアイサポ-トセンサーは、高齢者がいる家などに、取り入れたい設備です。

 

ユニバーサルデザインの条件

【1】

誰にでも公平に使用できること

(さまざまな能力の人が使いやすく市場性のあるデザイン)

 

【2】

使う上での自由度カi高いこと

(個人的な好みや能力の範囲を許容するデザイン)

 

【3】

簡単で直感的にわかる使用法

(ユーザーの経験、知識、言語力あるいはその時の集中力レベルに影響されることなく、使い方が理解されやすいデザイン)

 

【4】

必要な情報がすぐわかること

(取り巻く条件やユーザーの感覚的能力とかかわりなく、ユーザーに対して効果的に必要な情報を伝達するデザイン)

 

【5】

エラーへの寛容性

(予期しないかあるいは意図しない動作のもたらす不利な結果や危険を最小限にするデザイン)

 

【6】

低い身体的負荷

(効率が良く、心地良く、しかも疲れの少ない状態で活用されるデザイン)

 

【7】

近づいて使うための大きさとスペース

(適切なサイズと空間がユーザーの身体の大きさや姿勢、あるいは移動能力とかかわりなく、近づいたり、手が届いたり、操作したりするために十分に整えられているデザイン)

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