【素人用】基礎のチェックポイント【施工ミス・手抜き工事を防ぐ】

基礎チェックポイント

基礎のチェック方法

基礎が出来上がってしまってから強度をチェックしたい場合、まず鉄筋探査機を使用して、鉄筋が正規の位置にあるかどうかなどを調査します。これはコンクリートを破壊しないで、鉄筋の位置、直径、かぶり厚を表面から検査するものです。構造体を壊さないで調査するので、「非破壊検査」とも呼ばれています。コンクリート自体の強度を測定するには、2種類の方法があります。基礎、あるいは住宅の状況に応じて、以下のいずれかの調査方法を選択すことになります。

 

 

 

一つ目は反発度法試験機(シュミットハンマー)を用いる方法です。コンクリート表面を打撃し、反発度を測定してコンクリートの圧縮強度を推定する機械です。操作が比較的簡単で、形状や寸法にかかわらず使用できますが、測定個所がコンクリートの表層部に限られているので、あくまでも測定値は「推定強度」となります。特に年数の経っているコンクリートでは、表面が劣化して弱っている場合があるので、表面の反発だけでは目安程度にしかなりません。もうひとつは、基礎のコンクリートをコアで抜き取って試験サンプルを作り、力を加えて強度を測定する方法です。強度は正確に測定できますが、基礎に丸い穴が空いてしまいます。コア抜き取り位置は、構造的に応力が少ない場所を選定して、穴の跡は無収縮モルタルで補強しておきます。

 

シュミットハンマー試験法

Schmidt Hammer (シュミット・ハンマー) 試験法は、岩盤や地盤の強度を測定する方法です。試験方法は、特別な試験用ハンマーを使って地盤に弾く予定によって、岩盤の強度を測定するものです。たときの反発力を測定します。シュミット・ハンマー試験は、岩盤や地盤の構造や物理的性質を理解するために、安定現場で使用されています。この試験は、岩盤や地盤の強度、硬度、密度、ポアンカレッジ率などの情報を提供することができます。

 

シュミット・ハンマー試験は、地盤工学、地質学、岩盤工学などの分野で幅広く利用されており、建設工事の事前調査や斜面安定性の評価、地下水管理などに利用されています。設計、土木工学、地盤改良工事などにも活用されています。シュミット・ハンマー試験は、簡便で正確性が高いことから、多くの現場で利用されています。

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基礎工事の施工不良:注意すべき3つのポイント

住宅建設において、施工不良は避けて通れない問題の一つです。施工不良とは、工事のミスや失敗のことを指し、建物の耐久性や品質に影響を与えます。本記事では、特に基礎工事中によく起こる施工不良に焦点を当て、注意すべきポイントを3つ紹介します。また、各ポイントについて具体的に説明し、工事現場でのチェック方法も紹介します。

1. 鉄筋の定着長さ

基礎工事において、鉄筋の定着長さは非常に重要な要素です。鉄筋はコンクリートの中に埋め込まれ、その長さが不足しているとコンクリートの強度が不足し、ひび割れが発生する可能性が高まります。以下は注意すべきポイントです。

 

鉄筋の太さ(径)とピッチ(鉄筋と鉄筋の間隔)は建物ごとに異なりますので、鉄筋の構造図を確認してください。鉄筋のかぶりやすさも重要で、40D(Dは鉄筋の太さを表します)以上の長さが必要です。たとえば、10mmの鉄筋なら400mm(40cm)、13mmなら520mm(52cm)のかぶりが必要です。

2. 鉄筋のかぶりやすさ

鉄筋のかぶりやすさは、コンクリートの表面から鉄筋までの距離を指します。これが不足すると、コンクリートのひび割れが発生し、基礎の強度が低下します。以下は注意すべきポイントです。

 

40mm、60mm、100mmのかぶりやすさの規定があります。これらの値を確認し、鉄筋の位置が正しいかどうかをチェックしてください。特に基礎の鎮痛口部分でかぶりやすさの問題が起こりやすいため、横40mm、底60mm、100mmを超える場所がないか確認しましょう。

3. アンカーボルトの位置

アンカーボルトは、基礎の立ち上がり部分に取り付けられる金物で、建物の基礎と上部構造を連結する役割を果たします。アンカーボルトの位置が誤っていると、建物の安定性に問題が生じます。以下は注意すべきポイントです。

 

アンカーボルトの入れ忘れや位置のズレがよく見られます。これらの問題は、現場監督の確認不足によるものが多いです。アンカーボルトの位置は建物の構造に応じて決まります。工事中に確認し、必要な位置に設置されているかどうかを確認してください。

 

 

基礎は重要

建物が地面と接するところに見えるコンクリートの立ち上がりが「基礎」です。基礎は家の外周(壁)の下と、設計図に沿った部屋の仕切り(内壁)の下、そして水をよく使う浴室や台所、洗面所などの周囲につくられます。

 

基礎は地盤の中に半分ほど埋まっており、その断面はアルファベットのTの字を逆さまにした形で、この広がった底面で荷重を分散し、地面に伝えるのです。基礎は、地盤に建物を固定するために最も重要な部分ですから、しっかりつくりたいもの。外周に沿って連続した基礎を「布基礎」、柱を1本ずつ支える基礎を「独立基礎」といいます。底面全体を基礎にしたものは「ベタ基礎」で、構造的に強度が高く、耐震性も高くなっています。

 

木造住宅の多くに用いられる布基礎

「布基礎」は一般的に木造住宅の多くに用いられる基礎で、外周と部屋の間取りに合わせてつくられます。木造の布基礎は、木造建築物を建設する際に使用される基礎方式の1つです。布基礎は、長い木材を敷き詰めた上に建物を建設することによって、建物を支えるものです。

 

布基礎は、建物の床に直接木材を敷き詰めることによって形成されます。布基礎には、2種類のタイプがあり、一つは詰め布基礎、もう一つは浮き布基礎です。一方、浮き布基礎は、木材を地面から一定の高さまで敷き詰め、その上に建物を建設することによって形成されます。布基礎は、防風や防湿などの機能を持っています。また、布基礎は、地震などの揺れにも強く、安定した建物を支えることができます。布基礎は、木材を使用するため、環境にも優しい方法であり、木造建築物にそうです。

 

布基礎は、施工がで、費用も安いため、住宅建設などによく使われています。また、布基礎は、簡単な地盤の条件に合わせて適切な木材を選ぶことができるため、適切な基礎方法を選択することができます。割栗石と呼ばれる縦長の大きな石と捨てコンクリートの上に、断面が逆T字型のフーチングと呼ばれるコンクリートが帯状に連続した形式で、地盤に接する部分が広いのが特徴です。

 

最近主流のべ夕基礎

「べ夕基礎」は、底面全体を鉄筋入りのコンクリート盤にした基礎で、建物を底面全体で支えるため、非常に強固なものです。コンクリートやレンガなどの固い材料を使って作られた基礎のことを指します。 通常、建物の土台となる基礎は、地盤の強度や地下水の位置などを考慮して設計されますこれに対して、ベタ基礎は比較的単純な形状で、基礎材料を直接地盤に当てはめます。

 

ベタ基礎のメリットとしては、建設期間が短いことが挙げられます。また、築年数が長い木造建物や老朽化した建物に対しても、緩衝の基礎を流用することができるため、コスト面でも有利また、ベタ基礎は地盤の強度が低い場所でも使用することができ、地下水の位置にも関係なく使用することができます。地盤によっては、地震などの地盤変動によって、ベタ基礎が地盤から浮き上がります。 また、ベタ基礎は地下水の位置が高い場所では使用することが困難でといった場合もあります。

 

一般的に、建物の規模や地盤の状況、使用目的などに応じて、ベタ基礎の使用かどうかが決まります。正確な設計と施工が必要ですので、専門家に相談してから設計・施工することをお勧めします。田畑に盛土をして造成した場合や地耐力が3トンを以下の軟弱地盤、地盤の強度をより増したいときに用いられます。床下の防湿の面からも好ましい基礎です。

 

通風を確保することが家を長持ちさせるコツ

高温多湿の日本では、床下の湿気を防ぐ’床下通風‘を十分配慮する必要があります。木造住宅で多く用いられる布基礎では、5メートル以内に床下換気口を設置することが建築基準法で規定されています。

 

また、床下全面に鉄筋コンクリートのスラブを打つべ夕基礎は、床下の湿気対策に有効です。さらに多くの換気量を確保するために、基礎と土台の問に。ネコと呼ばれる板(クリ材や石、モルタルなど)をはさみ込んで、十分な通風を確保する方法もあります。

 

床下は周囲の地盤より高くすること

周囲の地盤から水が入るのを防ぎ、仮に入ったとしても抜けやすくするために、床下は周囲の地盤より5センチほど高くすることが大切です。布基礎の場合は土を入れて高くするか、防湿コンクリートを5センチほど打って高くします。ベタ基礎の場合は、あらかじめベース部分を高くしておきます。将来的に周囲の地盤が上がる可能性があるなら、やや高めにしておくといいでしょう。

 

 

基礎の補修方法

基礎の補修

 

それぞれの状態や状況に応じた補修をするためには、専門家が詳細に調査し、最適の方法を選択することが重要です。ここでは、構造耐力に特段に支障を及ぼすことのない場合の、一般的な補修方法をご紹介しましょう。

 

●コンクリートの不良によりひび割れが生じた場合

1mm以内の場合は、亀裂に直接、樹脂を注入する「樹脂注入工法」で補修します。1mm以上、および、1mm以内でも挙動のある場合は、「Uカットシール充填工法」を行います。これは亀裂に沿って基礎をU字型に大きく掘り込んで、樹脂を充填しやすくする方法です。この亀裂の場合、見かけ以上に亀裂が奥まで入り、劣化している可能性があるからです。

 

●鉄筋などの腐食が伴う場合

コンクリートの打ち直しや増し打ちによる補修が必要です。鉄筋のかぶり厚が規定通りにとれていないようなケースは、コンクリート表面をはつり、鉄筋の錆を落としてから、コンクリートを打ち直します。損傷が基礎仝体におよぶような極端な場合は、別の方法を採用します。土台をジャッキアップして基礎を解体し、再施工する必要が出てきます。これは大変、大掛かりな工事となります。基礎解体の必要があるような場合は、地盤も軟弱であることが多く、杭打ちや地盤改良が必要になるケースもあるのです。ジャッキアップして基礎をつくり直す方法では問題の解決にならず、建物の移動が必要になることもありえます。こうした問題が起きないようにするためには、やはり基礎工事中の監理か大切なのです。

 

出来上がってからの検査は難しい

出来上がった基礎の状態を完璧にチェックするのは、非常に難しいといえます。また、費用もかさみます。各種検査を行っても、それは検査したポイントだけの結果だからです。全体の状態は、その各ポイントの結果から推測するしかないのです。コンクリート検査も鉄筋検査も、基礎全体を完全にチェックすることは不可能といえるでしょう。これらの検査は、目視で亀裂やジャンカが出て、不安になってから行うものです。ですから、こうした検査方法があるからといって、基礎工事中のチェックを怠ってはいけないのです。非破壊検査の前に、目視できる状態での配筋検査などをしっかり行いましょう。つまり、注文住宅の場合は、日ごろからの現場へのチェック行動が大切なのです。

 

基礎工事中の施工不良は、建物の耐久性や安定性に影響を及ぼす重要な要素です。鉄筋の定着長さ、かぶりやすさ、アンカーボルトの位置に注意を払い、施工不良を未然に防ぐことが大切です。工事現場を確認する際には、上記のポイントをチェックして、品質の高い住宅を建てるための一助としてください。建物の耐久性や安定性に影響を及ぼす重要な要素です。鉄筋の定着長さ、かぶりやすさ、アンカーボルトの位置に注意を払い、施工不良を未然に防ぐことが大切です。工事現場を確認する際には、上記のポイントをチェックして、品質の高い住宅を建てるための一助としてください。